保育で使いたい!パペット~基本の作り方からくつした・紙袋を使った簡単レシピまで~


まるで人形が生きているような……子ども達も大好きな「パペット」。
保育の現場でも気軽に使えるアイテムです。
作り方もとってもカンタン!
今回は基本のフェルトを使った作り方から、「くつした」や「紙袋」を使ったもっとカンタンな作り方までご紹介します♪
「パペット」とは?
パペット(Puppet)とは「操り人形」や「指人形」のような小さな人形を意味します。
保育園や幼稚園では、手袋状の人形に手を入れて動かす「ハンドパペット」がよく用いられますね。
普段は子ども達のおともだち(おもちゃ)としても人気です。
ちょっとしたかけあいや、出し物としてシアターの登場キャラクターとしても役立ちます。
保育のねらい
保育の現場でパペットを用いる上では、ねらいは以下のようなことを意識すると良いでしょう。
- 「人間関係」
・友達と積極的にかかわりながら関係を深め、喜びや悲しみを共感し合い、思いやりを持つ
「言葉」
・表現する楽しさを味わう
・聞き、話し、伝え合う喜びを味わう
参考:「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」
こちらの保育園では、「ケンカの時、お互いどんな気持ちになるだろう?」などとパペットを通じて、対話が生まれるような工夫をしていますね。
また、面と向かって大人と話し合うことは子どもにとっても緊張してしまうことがあるのかもしれません。
やわらかい見た目のパペットを用いることで安心感が生まれ、スクールカウンセリングや知的障害児の療育の現場でも使われているそうです。
題材を決めよう!
歌をモチーフにしたり、絵本を題材代わりにしたり、行事の由来から考えたり……。
題材は様々なところから見つけることができます。
一人で行う場合は、いくつもパペットを用意して着脱するのは大変だと思うので、登場キャラクターは2種類程度までが良いですね。
童謡『いぬのおまわりさん』
ほいくらいふ編集部のオススメは……童謡『いぬのおまわりさん』
登場キャラクターは「犬のおまわりさん」と「迷子のこねこ」だけ。
なじみのある動物にくわえ、くり返しが多いので、乳児さんにもにもおすすめです。

編集部
★演じ方のコツ★
「ワン ワン ワワーン」「ニャン ニャン ニャニャーン」の歌詞の部分は、パペットの口を大きく開けると表現が豊かになります!
絵本『ぐりとぐら』シリーズ
子ども達も大好きな名作。
シリーズでたくさんお話がでているので、一度「ぐり」と「ぐら」を作ってしまえば、様々なお話を展開していけますね。
パペットを使って自己紹介をしてみよう
実習時の子ども達への自己紹介などにも使えます。
パペットをインタビュアーとして、自己紹介をしてみましょう。
・お名前はなんていうの? →鳥野ぴよまる(フルネーム)です。ぴよまる先生って呼んでください!
・何をするのが好き? →お絵描きが大好きです。お絵描きが好きな子はいるかな?(問いかけ)
・どうしてこの保育園に来たの? →すてきな保育士さんになれるようにお勉強にきました。みなさん、仲良くしてくださいね!
最初から子ども達に話を聞いてもらえるか不安に思う方もいるでしょう。
しかし、パペットを使うことで子ども達も興味をもって聞いてくれるはずですよ♪
◆関連記事◆
・保育実習での先生・子どもたちへの挨拶のポイント!
フェルトを使って★「パペット」の基本の作り方
それでは「パペット」の作り方を見ていきましょう。
- 【材料】
・布(フェルト)
・チャコペン(色鉛筆でもOKです)
・針と糸
・布用ボンド
所要時間は30分程度です。
型を取る
手をはめる人の一回り大きいサイズにあわせて、布(フェルト)に下書きをして、カットします。
縫い合わせる
周辺を縫い合わせます。
布の色と同系色の糸を使うと、縫い目が目立ちません。

縫うのが大変な場合は、布用のボンドで留めると時短に!
顔のパーツを付けて完成!
ここでは縫い付けた後にバランスを見ながら、顔のパーツを付けていきます。
縫い付けても良いですし、布用ボンドを使えば簡単にできます。

裏がシールになっているフェルトが便利♪
【作品例】「森のくまさん」のパペット
「ほいくらいふ」に投稿された作品から手作りパペットをご紹介します!
「森のくまさん」を歌う時に使ったとのこと。
「基本の型紙は他のパペットを作る際にも使い回せる」というプチ時短術も!
◆詳しくはこちら◆
・もりのくまさん ハンドパペット
くつしたを使って★簡単「パペット」の作り方
くつしたでできたパペットは「ソックスパペット」とも言いますね。
既に袋状になっている「くつした」を使えば、縫い合わせる手間が不要です。
くつしたはよく洗ってからお使いください。
目を付けるだけでも立派なパペットが完成です!
フェルトなどで耳をつけてもいいですね。

あえて派手な柄をチョイスしてもかわいらしくなります。
乳児さんクラスでは「パイル地(タオル地)」を使うとフワフワでやさしい印象になります。
100円ショップなどでも購入できますよ!
紙袋・封筒を使って★超簡単「パペット」の作り方
画用紙とマチのある「紙袋」を使えばもっと簡単に、そして自由度が高いパペットができます。
作り方は簡単♪
マチの部分に手の先を入れる想定で、顔や体など、画用紙で作ったパーツを貼り付けていきます。
封筒
また、このように封筒を折りこんで作ることもできます!
◆詳しくはこちら◆
・紙袋で作るふくろうのパペット
・封筒でパックン人形
・みんなの作った「人形・パペット」一覧
演じ方
演じ方のポイントは手が動かせたり、口を開けられる特性を生かして、ややオーバーに動かすこと。
パペットを複数使う場合は、演じ手も声の使い分けを心がけてみましょう。
複数人で演じる長編のストーリーの場合は、台本を用意しておくと良いですね。
保育者とパペットが「今日は何の日だろうね?」などと掛け合いをするもよし。
複数人で演じて、絵本を題材に長編ストーリーのシアターを楽しむのもよし。
子ども達同士で演じてみても楽しめますよ!
実際に作って演じてみたら、ぜひ「ほいくらいふ」にも投稿してお知らせください!
ステキな作品は紹介させてもらうかも♪
全国の保育士さん・保育学生さん達の参考になります。
↓投稿はこちら↓
参考文献
- 江川久美子・原美智子(2008)「カウンセラーによるパペットの活用 ―学校での講話とカウンセリングにおける試み―」『群馬大学教育学部紀要 人文・社会科学編』(57), 125-139
- 内閣府・文部科学省・厚生労働省「幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説」(2020/07/29)
- フローレンス「現場潜入レポ:「みんなで考え、みんなで学ぶ」ピースフルスクールプログラムに迫る!」(2020/07/29)
- Arty Crafty Kids「Paper Bag Lion Puppet」(2020/07/29)
コメントを残す