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    安全管理と安全教育~子どもたちが安心して園生活を送るために~①園で起こりやすい事故を防ぐ

安全管理と安全教育~子どもたちが安心して園生活を送るために~①園で起こりやすい事故を防ぐ

こんにちは、クーミンこと眞田 久美(さなだ くみ)です。
保育士、園長を経て、保育サービス企業にてスーパーバイザーや教務関連業務や研修を行っておりました。現在は、フリーランスで保育士向けの研修やカウンセリングなどを行っています。

さて、今回から新しいテーマ「安全管理と安全教育 ~子どもたちが安心して園生活を送るために~」と題し、新年度前に、保育園や幼稚園など乳幼児施設における安全管理について、事前確認のポイントをご紹介します。

第1回目は、「園で起こりやすい事故を防ぐ」です。

安全管理は、日頃の備えと全職員の意識から

皆さんは、安全管理と聞くとどのように思いますか?
「うちの園は大丈夫」
「看護師がいるので、いざという時は看護師に任せる」
「しょっちゅう起こることではないから、あまり気にしない」

確かに、そう簡単に事故が起こってしまっては大問題ですが、事故が起こらないという保証は、ありません

平成28年4月18日内閣府子ども・子育て本部の発表によると、教育・保育施設等で発生した死亡事故や治療に要する期間が30 日以上の負傷や疾病を伴う重篤な事故等で、平成27 年4 月1 日から平成27 年12 月31 日の期間内に報告のあった事故について、取りまとめたデータを下記のように公表しています。

○ 報告件数は627 件
○ 負傷等の報告は613 件あり、そのうち498 件(81%)が骨折によるもの
○ 死亡の報告は14 件あり、うち半数の7 件は0 歳児
○ 事故の発生場所は施設内が566 件(90%)であり、そのうち315 件(56%)は施設内の室外で発生。

これらのような大事故でなくても、小さな事故を経験されたことのある先生方はいらっしゃると思います。また、事故にならなかったケースでも、ヒヤリハット(重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前の事例の発見)を体験された先生もいらっしゃるでしょう。

そのようなヒヤリハットが事故につながらないためにも、日頃から、全職員による安全管理と子どもが危険から身を守る術を学び(こうしたら危ないという予測ができる)、自らの力で安全に行動する能力を身につけることが必要です。
この安全管理と安全教育が一体になってこそ、子どもたちは、安全な園生活を送ることができるのです。

私が遭遇したヒヤリハット事例

私が安全管理について、強く意識をしたできごとがあります。
それは、保育士になって3年目でしたでしょうか。
1歳児クラスを複数で担当していた年の夏でした。

子どもたちを屋上で、少し大きめの家庭用のプールに水を入れて水遊びをしていた時のこと・・・
水の量は1歳児の腰くらいの高さです。
1人の男の子がプール縁の部分に寄りかかって、少し外は側に押すようにしてゆらしていました。
1歳児の力ですから、それほど大きな力ではありません。

その時のヒヤリハット報告に状況として、このような感じのイラストを描いたと思います。

プールの縁に寄りかかってゆらしていた

すると・・・


お尻が滑って、プールの底に尻もちをついたようになった

しかし、


あっという間に、水面の下に仰向けで全身が入ってしまった

私は、その子どものすぐ後ろにいたので、後ろからその子の脇の下を持って、水面から抱き上げましたが、一瞬、何が起こったか把握できない状態でした。

(あっ、滑った!)と思ったら、そのまま水面に対し、平行に寝そべってしまった状態になってしまったのです。

その子ども自身も一体、何があったのかわからないまま抱き上げられ、びっくりして泣き出しましたが、看護師も「すぐに気がついて、水から上げたから水を飲んだ様子もなさそうだ」と大事にいたらずに済みました。

このケースは、たまたま小さいプールであり、保育士も近くにいたことですぐに水から引き上げたため、大きな事故にはなりませんでしたが、この経験から

「子どもは、この水量でも溺れるかもしれない」

ということを知り、どんなプールであっても水を使っていることを念頭に置いてプール遊びをするようになりました。

水の中に入って遊ぶことは通常と異なる環境です。
安全に水遊びをするためには、園全体での事前準備、そして、2歳児以上の子どもたちには、事前の安全教育が必要です。
そして万が一を鑑みて、事故が起こった時のフローを作っておく必要があると強く思い、いろいろなケースを想定した事故対策フローを作成することを提案しました。

個々の子どもの既往症を知る

乳幼児が集まる施設では、ケガ以外に疾病による事故も念頭に置く必要があります。
最近では、アレルギーを持つ子どもへの配膳ミスなどによる、アナフィラキシーショック発症死亡事故などもニュースで聞かれます。

私自身は直接、遭遇したことはないのですが、私が運営に関わっていた施設で、小麦粉アレルギーの子どもに、普段、配膳をしないスタッフが配膳をしたことで、ついビスケットを口にしてしまった子どもがアナフィラキシーの症状を発症し、救急車で病院に運ばれたことがありました。

このケースも幸い、ショック症状が重篤化する前に処置ができたため、大事故にはなりませんでしたが、この園の責任者は、目の前の子どもの状態(ビスケットをほんの1.5cm口にしてしまってから、わずか10分ほどで気分が悪くなり出した)に、足が震え、救急車に乗り病院に着くまでも、心臓が止まりそうだったと涙ながらに語っていました。

この事故報告があって、アレルギーに対する基本的な知識と対策(配膳や保管、取り扱いなど)を定めたマニュアルを作成したのでした。

また、アレルギー以外にも、鼻血が出やすい子ども、脱臼しやすい子ども、熱性けいれんを持つ子どもなど、子どもの中には既往症を持つ子どももいます。

「看護師が常駐しているから大丈夫」ではなく、先生方は下記のことを知っておく必要があります。

*これらの既往症がどのようなものか
*発症した場合にどんな症状を起こすのか
*各既往症の予防策はどのようなものか
*発症した場合に、初期対応として何をすべきか

などを全職員が知っていることで、万が一、発症した場合でも素早く初期対応から看護師や主治医や嘱託医に引き渡すことができるのです。

安全管理は、保育施設の最優先事項

保育園や幼稚園の仕事は、子どもたちが楽しく過ごせること(活動内容)にフォーカスされがちですが、それは、子どもの安全が守られているからこそであり、安全管理は大前提です。
保護者の方にとっても、子どもの安全が確保されていなければ、どんなに良い保育・教育理念が掲げられていたとしても、信頼していただけません。

先ずは、園長を筆頭に先生方が、安全管理に努め、いざという時に動ける体制を確立しておくことが最も重要だと思います。
次回は、安全管理体制で確認しておくべきことを、例をあげてご紹介していきます。

もっと詳しく、「安全管理と安全教育について」学びたい方は、グループセミナーや個人セミナーを承っております。
3月4日(土)「春の保育セミナー 第2弾:保育の安全管理基礎知識」を開催します。ご興味のある方は、下記、ホームページよりご連絡ください。

クーミンのブログはこちら
≫『言葉が心を育てる…保育・教育ティーチャーサポーターの思う”こころ育て”』

クーミンは保育者向けのセミナーなども行っています。
≫『K.Sティーチャーズマインドサポート』

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この記事を書いた人

クーミン
K.Sティーチャーズマインドサポートを主宰。元保育士、認証保育園園長としての経験を活かし、保育サービス企業や派遣会社の保育士研修、保育士個人向けのカウンセリングなどを行っています。保育士の皆さんが自分の保育観を持てるように、そしてコミュニケーション力アップにもフォーカスした保育のヒントをご紹介させていただきます。→ウェブサイトはこちら
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