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保育と環境 ~モンテッソーリの視点から~

子どもとの関わり

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仲宗根 晶仲宗根 晶

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保育者は、どんな保育環境を整えて子どもたちに接するのが良いでしょうか。
今回は、モンテッソーリ教育の視点から考えてみたいと思います。

子どもの脳が喜びで満たされる「集中現象」と「敏感期」

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子どもは、発達する過程であることに物凄い興味を惹かれ、それに手を伸ばし繰り返し実践することで集中現象を起こします。これを「敏感期」と言います。特定の年齢になると、現れます。集中現象の子どもは、心の内側が輝き出します。ワクワクが最高潮に達し、脳が喜びで満たされます。

彼らは、そこから繊細な指先の動きを吸収し、確立させていきます。どこまで行くと満足するのかは、その子次第です。満足いくと、静かに手を止め、深い深い至福のため息をします。それが、実践した事柄の完了サインです。

「集中現象」の子どもに対して、大人がとるべき行動・声がけ

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子どもたちは、集中現象の時、そこにいるようで、いません。彼らは、まさに環境と一体化しているからです。
その時、大人は声をかけずにジッと観察しながら、完了サインを待ちます。決して手を出さず、口出しをしません。それは、子どもと環境を切り離してしまうからです。

正しさを押し付けることも、断じてありません。正しさは子どもの中にあります。子どもの姿が、全ての正しさの表れです。
大人はそれに対し、彼らがしていた行為自体に焦点を当て、一言声をかけます。
「◯◯したね」というふうに。

「よくできたね」と、出来る・出来ないの評価を下すような声かけは、必要ありません。「よくできたね」「すごいね」等の声かけが、馴染みのあるフレーズだとすると、意識して言わないよう気をつけてください。

子どもは大人からの評価を求めておりませんし、過度な共感も必要ないのです。
ただ一言の中に、すべての想いを込めて伝えるのです。

保育者は「環境の一部」として子どもに接する

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日常生活の中で、子どもの観察に徹していると、この集中現象・完了サインをよく見かけます。
着替えの時、食事や遊びの中。あらゆる場面で、年齢ごとの敏感期が見られます。
これらを読み取り、意識的に観察し、最善の一言を子どもに伝えるためには、私たち保育者が「環境の一部」であることを深く認識し、それに徹することです。

保育者だからと前へ前へ出ようとせず、環境の一部として静かにそこに居るのです。
『保育者』と『リーダー』を混同してはいけません。
保育者は、子どもの発達にぴったりな存在として、そこに居る人的環境であるのです。

この人的環境により、子どもたちの魅力は開花することもあれば、閉ざされてしまうこともあります。
それほど重要だということを十分に認識し子どもの前に登場すると、ある時、子どもやクラスが、地に足のついたように安定し始めるのを感じると思います。

人的環境がすべての土台です。
そこに、物的環境が合わさることで、より保育に調和が生まれます。
いくら素敵な環境でも、そこに居る保育者によって、その環境は生きもしますし死にもします。
ちょっと表現が過激かもしれませんが、これは事実です。

保育と環境の関係性を見つめるには、保育者としての自分の在り方を見つめることが一番の近道であり、確実です。

保育者は、観察者としてサポートに徹する

「保育は子どもが主体である」という表現を誤解しないでくださいね。
子どもが主体であるということは、子どもを取り巻く環境もひとつひとつが主体であるということです。
優先度に差はなく、すべてが最重要事項です。それらを根底で支えているのが、保育者です。

モンテッソーリでは、保育者が目立たなすぎるゆえに、何をしているかよく分からないと言う人もいます。
確かにそうですね。
保育者が、観察というサポートに徹しているからこそです。それは、物理的なサポートを超えたサポートです。

この観察の技能は素晴らしいです。身につけることで多くの奇跡を目の当たりにするでしょう。

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この記事を書いた人

仲宗根 晶
AMI認定:国際モンテッソーリ教師。真理を解き明かすのが好きな保育士らしくない保育士。Facebookやブログの記事が、保護者や保育士に反響を呼ぶ。10年前マリアモンテッソーリの子どもの発達を科学的に分析した理論を知ってからは、保育の質がずいぶんと変わる。その中で、関わるママたちの心が子どもの人生に大きく反映することも身をもって感じる。 2014年5月に意識を意図的に管理する、avatar®︎というメソッドと奇跡的な出会いをし、人の意識がどのように人生に反映していくのか、自分の内面も含め探求をしていく。世の中の女性が本来の姿に目覚めていくようサポートしていくことをミッションにしている。 →アメーバブログはこちら→noteこちら
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