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ニュージーランド流保育に学ぶ!アクティブ・ラーニングで「生きる力」をはぐくむ ④自己肯定感が学びに与える影響

  • 子どもとの関わり

  • ERIKO

本連載第三回目の「日本でよく見られるNG例から考える」では、子どもの「主体的な学び」を阻まないための注意点についてお伝えしました。
第四回目の今日は、現役保育士のSさんより第二回目記事を読んだ感想をいただきましたので、それにお答えする形で、第二回目の補足も兼ねて自己肯定感が学びにどう影響するのかについてお話したいと思います。

【保育士Sさんのご意見より一部抜粋】
記事を読んで自己肯定感の話は僕にとっても勉強になりました。
さらに、(学びに)自己肯定感がなぜ必要なのかという内容を添えていただけると、より説得力が増すように感じます!

自分に自信を持つと成果が上がる!

2015年にカナダのトロント大学が発表した研究結果を紹介します。

【研究概要】
同大学でMBAを専攻する学生88名が各々同性の学生とペアを組み、片方の学生は遺伝子組み換え植物の販売員役、もう片方の学生は買い手役として価格交渉を行わせた。
あらかじめ学生には、彼らが真剣に取り組むように、この実験は各々の交渉能力を評定するためのものだと伝えた。
買い手役の学生を2つのグループに分け、実験開始前の5分間、一つのグループには「交渉において強みとなる自分自身の能力について」、もう片方のグループには「自分自身の交渉能力の弱点について」を書き出してもらい、交渉の展開及び結果に差が出るかを観察。
【結果】
自分の強みを書いた買い手は、弱点を書いた買い手に比べて販売員とはるかに有利な交渉を展開し、より低い価格で買い取ることに成功した。

「人間誰しも、試験や仕事などで自分の能力が発揮されていないと感じた経験があるはずです。何かが足かせとなっているのです。」とは同実験の指揮を取ったSonia Kang氏。
彼女はこう続けます。「自分自身の長所についてよく考えることです。なぜなら、すべての人はうまくやり遂げる能力を持っていて、あなた自身がどう考えるかによって成果が変わってくるからです。」
足かせとなっているのは自分自身に対する認識であり、自分に自信を持つことで、自分自身の持っている能力を最大限に引き出すことができるということが明確に示された研究だといえるでしょう。

「自分はできる」という思い込みは本当になる!

同様に、自分に自信を持つことで成功率が上がった別の例を紹介しましょう。

ある教育コンサルタントから、こんな話を聞いたことがあります。
小学校3年生のクラス全員に、こんなリクエストをしました。
「今から、みなさんに、5円玉を1枚ずつ渡しますので、机の上にその5円玉を立ててください。制限時間は1分です」
すると、だいたい半数くらいの生徒が5円玉を立てることに成功するそうです。
ところが、指示の出し方を次のように変えると、ほぼ全員が5円玉を立てられるようになるそうです。
「今からみなさんに5円玉と糸を渡します。まず、机の上に5円玉を立ててください。その後、5円玉を倒さないように、その穴に糸を通してください。制限時間は1分です」こう指示すると、5円玉を立てるところまでは、ほぼ全員ができるようになるそうです。
【引用元:日経Bizアカデミー】

二回目の指示は、生徒が「5円玉をたてることができる」という前提で次の「穴に糸を通す」という指示を出しています。つまり、「自分は、5円玉を立てることができる」という一種の思い込みを生徒一人一人に植え付けているといえます。
そして、その「自分はできる!」という思い込みが、生徒の成功率を飛躍的に上げるのです。
逆に「自分にはできない」と思い込みが植え付けられてしまった場合は、恐らくかなり高い確率で本当にできなくなってしまうということも言及しておくべきでしょう。

まとめ

上でお話した「自分に自信を持つことで能力が最大限に引き出される」こと以外にも、「自分は能力がある(できる)」と思っている人と「自分は能力がない(できない)」と思っている人では、学びや課題に取り組む出発点での姿勢が変わってくるということも無視できない事実です。
当然ながら前者の方が「やってみよう!」という積極的な気持ちが起きやすくなり、その結果として、学びや課題遂行においてよい成果を出すことにつながるのです。
同時に、しっかりとした自己肯定感が形成されていて「自分はそのままの自分でOK」という認識ができていれば、他者の反対意見を恐れることなく発言することができますので、「対話的な学び」が実現しやすくなることも明記しておきたいと思います。

ニュージーランドの保育・教育に興味のある方へ 〜お知らせ〜

筆者が代表を務めるBlue & Green NZ Limited では、海外の保育・教育に興味がある方を対象に、ニュージーランドの保育園・小学校のボランティア活動を手配しています。
ボランティア参加に興味はあっても、大手エージェント主催の高額な参加費用を見てあきらめてしまう方が多いという事実に憂いを感じ、より多くの方たちに参加いただけるよう、格安の料金で手配させていただいています。大手エージェントのような至れりつくせりのサービスは提供できませんが、「自分でできることは自分でやってみよう!」という意欲のある方たちを応援したいと思っています。
ご興味のある方はこちらのHPをご覧ください。

【参考】
Self-affirmations may calm jitters and boost performance, research finds
第7回 安全な道に逃避せず、背伸びした目標に挑戦する

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この記事を書いた人

ERIKO
1999年にニュージーランドに移住。 ニュージーランドでの子育て経験を通して、子供の主体性・思考力を育てるバランスのとれたニュージーランドの教育に感銘を受けました。そんなニュージーランド流保育・教育について、日本のみなさまにもご紹介したいとの思いから、 2011年にBlue & Green NZ Limited を立ち上げ、 現地の保育園や小学校でのボランティア活動の手配業務を開始。グローバル化が叫ばれる今、より多くの方に、英語力はもちろん、国際的な価値観や感覚を身につけて視野を広げるお手伝いができればと願って活動しています!→ウェブサイトはこちら
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