ログイン登録

明日の保育がもっと楽しくなるサイト

投稿する
メニュー

子育てアドバイザー河西さんに聞く、子どもと保護者に寄り添う保育

MEDIA-1147
ほいくらいふアプリが使えるようになりました!
<広告>[保育士・幼稚園教諭]転職サイト比較ランキング

中学校から保育園でボランティアを始め、保育園と幼稚園で計12年間勤められ現在子育てアドバイザーとして活躍されている河西景翔さん。
保育心理士の資格を持ち、ワークショップやメディアでの活動を通して、保育に関するアドバイスを保護者や保育士の方々に向けて行われています。
今回河西さんに、保護者の悩みや保育士に身に着けてほしいことを伺いました。

ずっとなりたかった保育士

——— 保育士になったきっかけを教えてください。

一番はじめは保育園時代がきっかけですね。父母が仕事をしており、延長保育を利用していたため、毎日遅くまで保育園にいました。保育園の先生が皆優しく、私の心の拠り所になっていて、その時から保育士という仕事に憧れを持ち、将来の職業にしたいと考えてしました。小学校の時、将来の夢を発表する時に「保育士になりたい」と発表したら、当時の先生から「男性が、保育士にはなるのは難しい」と言われ、強い違和感を感じ、将来は絶対に保育士になりたいと思うようになりました。

中学校から五年間弱、保育園でのボランティアを始め、子どもと触れ合うことで、『やっぱり、将来は保育士の仕事がしたい!』と強く思い、保育士を目指しました。保育士を始めた当初は、今より男性保育士の環境は厳しかったのですが、やはり子どもと触れ合うことの楽しさ、子どもの成長を身近で感じることの素晴らしさを感じ、保育士としての仕事を頑張ってきました。

——— 今の活動への転機は何だったのでしょうか。

私が今の仕事に取り組もうと思ったきっかけは、保育士時代に保護者との細かいコミュニケーションが取れずもどかしい体験を沢山してきたのがきっかけです。保育士の仕事は、早番~遅番などを含むシフト制なのですが、そうなると保護者と毎日顔を合わせて話をする機会が少なく、保護者が発信しているSOSに気づくことが難しくなってきます。今の時代、核家族化が進み、子どもだけでなく大人も、育児について悩みを曝け出す場所がなく、保育士を心の拠り所にしている人も多いんです。子育てに悩む保護者も多く、その悩みを近くで解決していきたいと思い、一度現場から離れ直接コミュニケーションを取れる方法を選びました。

悩みを相談できない保護者も多い

——— 現在の活動はどのようにされていますか。

2年前にブログを立ち上げて、保護者からメッセージで悩みを相談してもらい、自分にできるアドバイスをしています。
1-2歳から小学校高学年まで、たくさんの年齢層の子育てについて質問が寄せられています。低年齢では赤ちゃん返り、イヤイヤ期、好き嫌いについてなど生活についての悩みが多く、年齢が進むに連れて子ども同士や親子の人間関係の悩みが多くなりますね。本当に保護者一人一人が違う悩みを抱えており、絶対に正しい答えなどはありません。今の時代、苦しくても助けてもらう人がいない人が多いです。

——— どういったアドバイスをされますか?

保護者は悩みを相談できる人がいないので、まずは話をしっかりと聞き、その悩みや辛さに寄り添うようにしています。自分自身に、子育て経験がある訳ではないので、保育のプロとして、発達に応じた教育の観点を含め、持論を交えながらアドバイスをしています。解決の前に、『まずはしっかり話を聞く』ということを大切にしています。

——— 今も保育士として現場にも関わっているそうですが、昔と今では保育の現場も変わっているのでしょうか。

やはり、時代に合わせて変化しています。私の働き始めた頃は、企業が運営している保育園というのは数少なかった気がします。また、私が新人時代は、ベテラン枠、中堅枠と年齢層が幅広く、指導の仕方やフォローなど、学べる機会が沢山あったのですが、今の現場は中堅枠の先生が少なく、若い先生とベテランの先生で運営をしている保育園も多くあると感じています。

若い先生に伝えたいことは、良いことも悪いこともありますが、とにかく何でも吸収して、自分なりの保育観を身につけてほしい。そして、常に、子どもの『目線』に立って考えていってほしいと感じます。待機児童を解消させる為に、都心では毎年、新しい保育園がどんどん増えています。今は、保護者が保育園を選べない状態ですが、保育園と待機児童が解消されれば、今度は、親が保育園や保育士を選ぶ時代になってきます。その時に、どのような保育士が現場には適しているのか?来たる日が来て、選んでもらえる保育士になるために、日々向上心を持ち、学びを止めてはならないと思います。

学びを止めず、わからないことは相談を

——— これから保育士は何を学べばよいのでしょうか。

何か一つ、自分に得意なものを持ってほしいです。得意なものがある先生は魅力的な先生で、子どもにも伝わります。また、最近は自然との関わりが減っており、自然のことを伝えられる若い先生が少なくなっています。先生は子どものお手本ですので、先生の真似をします。手本となるために学びを止めずに新しい知識をどんどん取り入れてほしいですね。失敗してもいいからどんどんチャレンジし、そこからまた吸収してほしい。経験を積むことで、保育の幅や保護者への関わり方も上手になります。分からないことは、調べたり相談するなど自分から動いてほしいと思います。

——— 今後の取り組みについて教えてください。

保護者や保育士に伝えられることを増やしていきたいです。私自身もそうですが、保護者の悩みはいろいろなケースがあり、それに伴い保育士の仕事も増えてくる。保育士も自分がなりたい保育士像を見つけ、キャリアアップを目指してほしいです。自分は保育士だという看板を背負っているという自負を持って仕事に取り組んでほしいですね。

《プロフィール》
河西景翔(かわにしけいと)
小学生の頃から保育士を目指し、中学から保育園でのボランティア活動を通して平成14年に、保育士・幼稚園教諭の資格を取得。平成14~26年まで、保育士・幼稚園 教諭として現場で働く。現在は、保育の現場で働きながら、子育に悩むお母さんや、進路に悩んでいる学生に向けて、セミナーを開催したり、ウェブマガジン・ブログを通し、 子育てに関する情報を発信。「子育て中のママと、共に悩みながら最良の道を切り開く」を念頭において、日々奮闘中。ブログ「景翔の子育て情報局」はこちら

新着一覧

ライター記事一覧

関連するキーワード

コメント

コメントを残す

この記事を書いた人

/
/