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子育てにひと呼吸を。ヨガをつかった心のコントールで自分に気づく

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保育士の河西ケイトさんが保育業界の課題に対し保育業界以外の人との対談を通して保育業界の課題解決のヒントを集め、また保育の現状を広く伝えるための連載企画です。
今回はヨガインストラクターの今井さんに、ヨガを通じて身につく心のケアについて話を伺いました。

今井祐子(いまいゆうこ)
ヨガインストラクターであり、一児の母。若い頃、仕事や心のくせによるストレスから体調を崩したが、ヨガと出会い回復。本当によいものを伝えたいという思いから、ヨガインストラクターに。ひとりひとり違う個性を大切にした『Love yourself, Love yourlife.』をコンセプトに、都内各地でレギュラークラスを行っている。2014年よりReebokOneアンバサダーとしても活動中。育児においても、ママの体や心にヨガが大きな助けになることを実感していて、日常生活に活かせるヨガの智慧やメディテーションを伝えている。
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ヨガは身体だけでなく心をコントロールする

河西 先日は、ヨガのイベントで大変お世話になりました。屋外のとても心地の良い場所でのヨガで、凝り固まっていた身体もそして心も…ほぐれたような気がします。しかし、早朝にも関わらず、150人という人の集まりに、先生のお人柄と魅力がしっかりと反映されているのだと感じました。ヨガとは身体にどのような作用をもたらすのでしょうか?

今井 現代の生活ではストレスを感じることが多く、その解決法の一つとしてヨガを利用する人は多くいます。ヨガって聞くと身体を動かすことがメインだというイメージがあるかもしれませんが、実は、哲学(座学)が基本にあって、その上に身体を動かすこと(アーサナ)があります。私たちのいのちは、肉体だけでなく感情や概念、魂といった要素でも成り立っています。それぞれの役割を果たしながら、心も身体も密接に繋がりあって生きている。だからこそ、ヨガでは心(哲学)も身体(運動)もどちらについても学び、健やかに保つことを大切にしています。でも難しく考える必要はなくて、身体を動かすことからヨガを始める方も多いです。『肉体は魂の乗り物』とも言われていて、当たり前ですがとても大切なものですよね。

保育をともに考える

河西 ヨガ=健康体操と思っていたから驚きました。肉体は乗り物という表現もとても共感できます。最近の人は無理をすることが美徳と考える人がまだまだ多くて、私に相談される保育士さんやお母さんも、自分より他人を優先していることが多いです。だから『心(魂) の訴え』に気づかず、心の病を患ってしまうのかな?なんて思います。私自身も、一日の終りに身体を擦りながら『今日も1日ありがとう』と、自分自身に声をかけることを大切にしています。 それこそが、『魂・肉体』を別々に考えて労る事に繋がるような気がして。実際に、悩みを抱えている人に、『自分を愛してあげられるのは自分だけ』と話すと、『そっか、他人を乗せるのに、 自分自身の身体が脆かったら、人は乗せられないですもんね!』と気づいて帰る人も多くいます。現代の人にはヨガの哲学を学んで欲しいと私は感じます。

今井 私たち人間が身体が弱っていることに気づくのって、痛みを感じたり病気になった時が多いと思いますが、心(魂)も同じ。苦しいときや違和感を感じる時は、心のSOSに気がつ くチャンスです。『気づく力』を持つことはとても大切なことです。身体の病気は薬で治せたとしても、心の病気は薬で完治することは難しい。だからこそ、普段から心のコアを鍛えることは大切だと思います。

河西 『心のコア』。奥が深いですね。私も、ヨガを学んだ時に『呼吸』の大切さを教えてもらいました。私自身も、子どもを保育していた時に、『あーーー!』と怒りたくなることが何回もありました。でも、『吸ってはいて、吸って』を繰り返していると、その怒りの部分がス~っと消えるんですよ。それからは、とにかく余裕がなくなったら『呼吸』。これを大切にしています。特に、講演会や人前で話す時は…未だに緊張してしまって。そんな時も、呼吸は一番の特効薬です。

今井 呼吸って何気なくしてるじゃないですか。生まれてから今この瞬間まで、呼吸していることを忘れてしまうほど当たり前に呼吸をしています。でも呼吸はしないと生きていけない、とても大切なものなんですよね。ヨガですすめている呼吸法は、『鼻で吸って鼻で吐く』、鼻呼吸です。口呼吸は口内環境を悪くしてしまうとも言われていますよね。鼻に意識を置いて、呼吸する。呼吸に意識を置いている時は、身体も心もいまここにある状態です。また、吸った時、吐いた時、どんな感じがするのか?それを子どもに問いかけてみることも大切だと思います。呼吸に身体の動きを合わせていくと、身体と心のつながりを体感するきっかけになるかもしれないですね。

河西 やはり、心の呼吸に気づくというのは『情緒』の安定にも繋がったりするのでしょうか?」

今井 あると思います。例えば、落ち着きのない子がいたとしたら、もしかしたら呼吸が浅くて早いかもしれない。怒っている時、落ち着きがない時に『今、どんな呼吸をしているか観察してみて。』そう声をかけるだけでも、子ども自身が自分の感情に気づくことができる。そこでさらに『じゃあ、大きく呼吸してみようか?吐いてみようか』と大人が声をかけることで、自分の呼吸をコントロールできることに気づけるかもしれません。感情をコントロールすることは難しいけれど、ただ振り回されるのではなく、客観的に自分の感情を見るきっかけになります。呼吸を習慣づけるだけでも生き方が大きく変わってくると思います。呼吸の大切さを幼児期の子どもたちへ伝えてあげたい。私自身も子ども時代に知りたかったです。こうした呼吸のもたらす作用は、幼児期に子どもたちへ先生や、お母さんが伝えていくことが必要だと思います。

河西 確かに。呼吸でここまで自分の感情に気づけるなんて。最近は、子どもでもうつ病になる子が多いんですよね。意外に大人は『子どもが鬱?そんなことないでしょ。』と反応する人が多いですが、大人だけが風邪をひくか?といえば、そんなこともなくて、子どもも風邪をひきますよね。鬱は心の風邪だと私は思っていて、子どもだって複雑な環境に居れば心の風邪をひくわけですよ。でも、この呼吸の大切さを学べば、もしかしたら『自己回避』できるかもしれない。そういった意味でも、教えていくのは大切なことだと思います。

子育てに正解はない、困った時は周りに助けを

今井 私には2歳の子がいて、保育士さんに日々お世話になっています。子育てしていて思うのは、 初めての経験ばかりで、すべてが自分育てなんだなと。事前に学んでも実際にしてみると上手くい かないことが沢山あります。きっと新人の保育士さんもそんなときがあるのでは。そういうとき、 私は一呼吸置いて、客観的に自分自身を見て、『できないこと』にフォーカスしてしまうよりも、 『できていること』をちゃんと褒めてよい部分を伸ばすことを大切にしています。

保育をともに考える

河西 これは、お母さんにも似たようなことが言えますよね。子どものことを思うがゆえに真面目に取り組むお母さんは本当に多い。真面目が駄目とかではなくて、人生は成功よりも失敗のほうが多いと思うんです。けれど、皆『成功』の方にしかフォーカスを当てない。そこが問題だと思います。なんで、私は人前に出る時には、自分の失敗談ばかり話します。現に、失敗ばかりなんで(笑)。でも、最近は失敗している方が人間らしくていいかな?なんて思えるようになりました。

今井 そうかもしれませんね(笑)。大人が失敗が悪いことではないと思えていれば、子どもたちも何事も恐れずに、いろんなことにチャレンジできるのではないでしょうか。

河西 本当にそう思います。社会で失敗して再チャレンジをするこの方が少なくて、引きこもりが本当に増えているとよく聞きます。だからこそ、心のコアを鍛えるのは大切。特に、幼児期にヨガを学ぶ時間を作っても良い気がします。ここで、先生に、保育園や親子でできる簡単なヨガを教えていただきたいのですがよろしいでしょうか?

今井 わかりました。では、親子でできる簡単なヨガをお伝えしますね。

保育をともに考える

①両手と脚のバランスの取れる位置で、四つんばいになります。
②息を吐きながら、背骨を丸めます。この時、おへそが背中にくっつくくらい、全部吐き出してみます。

①息を吸いながら、お腹をゆるめて背骨をそらせます。
②心地よいところまで吸いきったら、息を吐きながら背骨を丸めて、吸ってそらせて、を繰り返します。

どちらも無理しないのがポイントです!
呼吸は気持ちいいペースで、体も痛めないように注意しましょう。
動きに慣れてきたら、呼吸に体がついてくるような自然な動きを心がけてみてください。

お子様と向き合って一緒に行ったり、ねんねの赤ちゃんでしたら両手の間に寝かせて「いないいないばぁ」をするような感覚で行ってみてください!

河西 なんだかすっきりしました。これは、リラックス効果もありますね。就寝前にも良いかも。最後に何か伝えたいこととかありますか?

今井 まずはできることから、ぜひやってみてください。子育てはとても大変だけど、こんなにやりがいのある幸せな仕事は他にないと思っています。子育ての時期はあっという間に過ぎるから、今を大切にしてね。と先輩ママたちに言われます。必死なときは周りが見えないし、永遠に続くものだと思ってしまうけど、そうじゃない。そして子育てはひとりでできることじゃない。子どもの成長に正解もない。大変なときや辛いときは、周りの人にどんどん助けを求めてよいと思います。そして、子どもたちと関わる私たち自身がまず健やかでいられるように、深呼吸したり、体を動かしたり、自分自身を知って、大切にしてあげる。私は子育てをしていて、精神的にも肉体的にもヨガをやっていて良かったと思っています。何か使えることがあれば、ぜひ生活に生かしてください。

河西 先生自身が癒やしのオーラが凄くて、こうしてお話を伺うだけでも、浄化された気がします。『心の叫びに気づく。』これは、私も訴え続けていきたいテーマです。先生のヨガ教室にもまた遊びに行きますね。今日は、本当にありがとうございました。

保育をともに考える

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