4月5月に心得ておきたいこと①「保護者の心を感じる」


こんにちは、クーミンこと眞田 久美(さなだ くみ)です。
保育士、園長を経て、保育サービス企業にてスーパーバイザーや教務関連業務や研修を行っておりました。現在は、フリーランスで保育士向けの研修やセミナーなどを行っています。
さて、2017年度のスタートは、「新年度、4月5月に心得ておきたいこと」をテーマに、3回にわたってご紹介してまいります。第1回目は、「保護者の心を感じること」です。
4月は、子どももママも大変
新年度になり、4月は、どこの保育園・幼稚園も新入園児の受入れで大変です。
特に保育園では、1歳児・2歳児で入園した乳児さんにとっては、ママと離れて過ごすという人生初の一大事(?)です。
母子分離の試練
私も何度も新年度を過ごしてきて、毎年必ず、見かける光景があります。
保育園や幼稚園が見えてきたあたりから泣き出す子、すたすたとお部屋に入ってきたものの、ママがいないことに気が付いて泣き出す子、ママにがっちりしがみついて離れない子、そうしているうちに、後ろ髪を引かれる思いのママも一緒に泣き出してしまうことも・・・。
私自身も新人保育士だったころは、登園時の受け入れに手こずったり、(どうしたら、良いのだろう・・?)とあたふたしたりしたものです。
そして、しばらくの間、泣き声の耳鳴りがしたりしていたこともありました。
先輩保育士の力強い言葉
しかし、そのような時、ある先輩保育士が、心配そうなママ(やパパ)に、こんな言葉がけをしていたのです。
「ママ、私たちがママの代わりにたくさん遊びますね!」
「楽しいことたくさんして待っていますね!」
「だから、安心してお仕事行ってきてね」
その言葉がけにママたちは、笑顔で
「たくさん遊んでね」
「おいしいおやつやお昼ご飯食べてね」
などと、我が子に声をかけて、保育園を後にしていました。
すると、子どもたちは、離れる時にわ~っと泣いても、ママが見えなくなってしまうと気持ちの切り替えが早くなり、懐いた保育士と気になった遊具で遊び出したりしながら、比較的早く母子分離が完了したものでした。
私は、言うまでもなく、先輩保育士の、ママたちへの言葉がけを真似するようにしたものでした。
保護者の気持ちを汲める保育士
保育士は、つい子どもが・・・と子どものことばかり(何とかしよう・・)としてしまいますが、
子どもが安心するためには、先ず、大人の気持ちが安定することが大事です。
ママたちも、心の中では、泣いている子どもを預けていくことは辛いと思います。
しかし、保育園に預けることは、悪いことではないのです。
保育士は、ママたちのサポーターです。
気持ち良く、送り出してあげましょう!
働くママも、働く保育士も一人の社会人
先生に「任せて!」と言っていただけるとママたちは安心して、仕事に行けます。
働くママは、職場にいる時、一人の社会人です。社員としての責任を担っているのです。
その時間を、ママがどのような気持ちで過ごすかで、お迎えの時の表情も違うのです。
その責任の重さは、先生方も同じです。
同じ一社会人として、プロフェッショナルとして、自信を持って、「任せてください」って言えることが大切です。
もちろん、新任の先生は、不安でいっぱいだと思います。それは、どこの社会でも一緒です。
だからこそ、職場のチームワークが大切なのです。
よく女性の多い職場はいろいろあって・・・などと言われることがあります。
しかし、女性、男性に関係なく、「一人の社会人」として、子どもたちの前に立つのですから、子どもたちのことを考えるならば、先ずは、そこにいる大人としての責任を認識することが重要です。
大人が不安であったり、コミュニケーションが取れていなかったり、いがみ合っていたりすると、子どもに伝わります。
ママやパパに安心して預けていただくためにも、園全体で、園のあり方に共通認識を持つことが大切です。
そして、そのためのミーティングや園内研修などに時間を費やすことは、決して無駄にはなりません。
子どもたちへ「頑張ろう」の代わりに・・・。
保護者や保育士の思いを前向きに捉えても、やはり感情のコントロールが難しく、泣いて訴える子どもたちはいるものです。
よく、泣き止まない子どもに、ママも先生も
「今日も頑張ろうね」
「頑張って、泣かなかったよね?」
「明日も頑張れるよね?」
などと言ってしまうことがあるけれど、「泣かない」って頑張ることではありません。
泣いて当たり前。泣いてもいいのです。
だから、先生はその子の好きな遊び、興味を示したものをチェックしておいて、「頑張ろうね」の代わりに
「また、○○しようね」
「今日も○○する?」
などをたくさん使いましょう。
ママやパパにも、「頑張って!」の代わりに、「泣いてもいいんだって~」と言ってもらってみましょう。
大丈夫です。泣けるということは、ちゃんと何かを心に感じているということ。
保護者の方にも、「ウチの子どもは大丈夫!」と自信を持ってもらいましょう!
そんなHappyな気持ちと言葉がけで受け入れてみてください。
大人の気持ちに一つで、子どもの安心感が大きくなります。
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