保育士の役割の一つに”保護者支援”も含まれています。保護者とともに子どもを育てる保育士として、保護者はどのようなことに悩んでいるのか知ることも保護者支援の第一歩につながるでしょう。
今回は、働くママさん向けメディアの「Hanakoママ」と「ほいくらいふ」が共同でアンケートを実施し、保育園に子どもを預けている保護者の方に”保育園に預けるママとして悩んでいること”についてアンケートを取りました!保護者にかかわる際のヒントにしてみてはいかがでしょうか。
保育園に子どもを預けるママとして働く中で悩んでいること

寝ている時間を除けば、家で過ごすより保育園で過ごすことが多くなっています。保育園から帰ってきても、親は食事づくりや家事があり、満足に相手をしてあげることができません。私が仕事をしなくても飢え死にするわけではないし、成長著しい今の時期くらい、一緒に過ごす時間を優先させたほうがいいのかなぁ、優先したいなぁという葛藤があります
習い事をさせてあげる時間が取れず、子どもの興味がある時期にたくさんの経験をさせてあげられていないかもと悩むことはあります
自分の子どもなのに寝ている時間を除くと保育士さんとかかわっている時間の方が長いのではとの思いから、つい甘やかしがちになっていることもあり、親としてどうあるべきか不安になることもあります
公立の保育園なので、自由時間が多く、勉強などの時間がないのが少し心配です
小学校にあがるまでに自分でうまく字などを教えられるか不安です。上の子は私立の幼稚園だったので、勉強の時間がありましたし、近所の私立の保育園でも勉強の時間があるようです
仕事との両立。会社は子育てに関して寛容ですが、子どもがインフルエンザで1週間仕事を休むときなど悪い気がしてしまいます
子どもの成長や、クラスの中でどのようにお友達とかかわっているか、あまり手がかけられておらず、下の子で甘えがちなので、迷惑をかけてないかなど案じております
毎日送迎と仕事に追われて、家事や掃除がほとんどできてない。あと自分磨きも。これでよいのか迷うが何せ時間がないから仕方ない、という言葉で片付けてしまっている。子どもにも、時間がないから時間がないからと急かすことが多くて可愛そうに思ってしまいます
短時間勤務で給料を少ししか稼いでいないわりに子育ても保育園に任せてすべて中途半端なのではないかと悩んでいます
習い事はいつから始めて、どのタイミングで辞める判断をするのか。たくさんやって効果があるのかなど
平日は時間に余裕がなくイライラしてしまうことも多く、子どもにもあたってしまうことがあることです
専業主婦の友人や妹が、子どもの勉強などをしっかり見てあげていて、実際に中学受験などでよい結果を出しているのを見たとき。時間的にも自分には無理だし、勉強だけでなく、どうすれば子どもを伸ばしていくことができるのか悩みます
育休中で保育園に預けているため申し訳なさがいっぱいですがとても助かっています
やはり小学校に行くにあたり、幼稚園の子と差があるのかな(家で勉強もしていないし、文字の読み書きなども保育園でも家でも教えていない)と悩みます
子どもに無理をさせていないか心配。自分自身は親が専業主婦で幼稚園の2年保育だった。自分は子どもにあまり手をかけてあげていないと思います
子どもと一緒に過ごす時間が少なく我慢をさせてしまっているのではないかと思っています
やはり、仕事と子育ての両立で悩んでいる方が多いようです。また保育園と幼稚園のそれぞれのよさを理解しておらず、教育面で不安になっている保護者もいることがわかりました。
仕事と子育ての両立についての悩みでは、日々の保護者とのコミュニケーションの中で子どもの様子や保護者が安心できるエピソードをこまめに伝えたり、不安に寄り添ったりすることで和らいでいきそうですね。
教育面での悩みは、懇談会や入園前説明会などで、具体的に園の教育方針を伝えるとともに、それに伴う子どもの育ちをイメージできるような説明が必要なのではないかと考えさせられます。
保育園・保育士への要望~「ここまでしなくて大丈夫」と思うこと~

少しの怪我でもとても丁寧に謝ってくれる。集団生活をする上で、多少の怪我は覚悟の上で預けているので、こちらはそんなに気にしていないです
とくにありません。感謝でいっぱいです
汚れ物などの洗濯までしてもらったこと
あまりありません。保育園の様子がわからないので、親が知らない子どものよい所なども含めていろいろ教えていただけるとありがたいです
通園路で出勤途中の先生とすれ違ったとき、歩いているのにわざわざ立ち止まって一礼をして下さることは、そこまでやらなくても大丈夫と思う。親も参加する休日の行事が月に1度ほどあるが、習いごとやお出かけとの兼ね合いが難しいので、もっと少なくしてほしいです
バランスのよい保育園だったのでとくに過不足を感じることはなかったです。食育の機会も多くあり、よい経験をたくさんさせてもらえました
下の子が鉄棒にオデコをぶつけてしまったと職場に連絡が入りこれから病院へ行くとのこと。もし異常があれば大きい病院へ行ってもらうのでまた連絡しますと言われ、慌てて迎えに行きました。すると下の子は凄く元気で走ってどこかへ。一応保育園では、首から上の怪我は何かあるといけないので、先生が連れていって病院での受診が決まりのようです。その先生は自身もお子さんがいるのでたぶんお迎えが遅くなってしまったと思います。それでも笑顔で何もなくてよかったです。お怪我をさせてしまい申し訳ありませんでしたと謝られてしまいました。有り難いことなのですが、子どもがたくさんいてそんな見てられないし、下の子も見るからに元気なので本当に申し訳なくなってしまいました。
汚れものの洗濯や怪我が起きたときの対応について「そんなに気にしなくてよい」という言葉は、保育士さんが普段から気を付けてかかわり信頼関係を築けているからこその言葉ですね!
保育園・保育士への要望~「頼めたらよいのに…」と思うこと~

保育園で興味を持っていることや得意なことを、教えてもらえたら、習い事選びの参考にできそうです
汚れ物(パンツや洋服)を簡単に水洗いしてから袋に入れて返却してくれたらいいな、と思います。衛生上の心配もあると思うのですが、汚れたときに洗って(水に浸けて)くれれば、落ちたはずの汚れもあり残念に思うこともあります
パンツにうんちがたくさんついたまま袋に入れて返却があったときには、畳まれたことでかえって被害が拡大し、乾燥して落ちにくくなっていてかなり大変でした…
希望者のみ、保育時間内、もしくは降園後に保育園内で知育的な習い事をしてくれるとうれしいです
子どものウィークポイントの改善策などを具体的に教えてもらえるとよいかもしれません
日頃の送迎でタイムカードにこだわらずお話がきけるとありがたいのです
習い事の送迎や、習い事を保育中でやって欲しい
教育相談、食育相談、過去の経験から自分の子どもはどういうパターンな子なのか教えてほしいですです
保育園のブログがあり楽しみにしていますが、月に1回程度しか更新がないので、もう少し更新してほしいです(子どものケアが最優先なので、優先順位が低くなるのはわかるのですが)
一般の保育園ではありませんが、安心してお願いできる病児保育がもっと増えればと思います。できれば保育園に隣接してくれると助かります。病気の子どもを預けるなんてなにごと!と思う方もいると思いますが、インフルエンザの後半など、元気なのに会社を休まなければいけないつらさは働いてるママであれば経験していると思います。社会が変わってきているのだから、最良の状態で子どもをサポートする体制ができればと思います
全体で何をしたかではなく、我が子が何をしたかを少しでよいから教えて欲しいです
普段の様子を月に1度写真付きでのおしらせがあるのですが、ほぼ1つか2つ小さくしか子どもが載らないので普段の様子を(無理ですがLINEとかで)に1度位送ってもらいたいなと思います。
子どの特性を教えてほしい。同じ学年の子との差やよいところなど気づけていない事も多いので
子どもの様子をもっと知りたい!と思っている保護者が多いようです。連絡帳やお便り内のみではわからないこともあるでしょう。送り迎えのときに「今日のエピソード」を1つでも伝えられるとより安心でき、保護者との関係もよいものになっていくのではないでしょうか。
また洗濯については「そこまでしなくても大丈夫」という意見もありましたが「頼みたい」と思っている保護者もいるようです。洗濯する、しないはどちらも利点はあり、園の方針によっても違いがあるかと思います。大切なのはなぜそうするのかを伝えることです。入園前に伝えても忘れてしまうこともあるでしょう。節目節目で伝えていけるとよいですね。
保育園でのギョ!っとした、ゾッ!としたエピソード

20代の若い保育士さんにため口で話しかけられたと夫が驚いていました。いくら若くても、ため口はよくないですね
卒園式に先生が目立ちすぎていて、ちょっとげんなりしました
園長先生やタイムカードのビジネスライクなところなど少し考えてしまいます
子ども好きじゃないんです…と、先生同士で話しているのを聞いたとき
子どもの通っている園ではありませんが、以前に見学に行った園で、雨の日に玄関に入ると雨具やその周辺から異様な匂いかして、ここはないなと思いました
うちの保育園は本当にみんなよい先生で嫌な思い出がないです(^_^)
子どもの様子を影から見る機会があった時に、他の子に突き飛ばされ、そのあとヘッドロックをかけられていたのに先生が気づいていなかったです
保護者に対しての話し方や園の環境整備など基本的なことは、普段から意識して徹底する必要がありますね。
日々保育をしている保育士にも悩みがあるように、保護者にも悩みがあります。その悩みは子どもに関することから保育園、保育士、保護者自身に関することまでさまざまです。悩みをすべて解決することは難しくても、寄り添うことはできます。また説明やコミュニケーションをしっかりすることで解決する悩みもあるでしょう。
小さな悩みが大きな不安や不信感につながることもあります。保護者が安心して子どもを預けられるよう、保護者とのコミュニケーションを意識して行っていきたいですね!
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