【保育用語集】「感染症」と「感染経路」とは?~意味と解説~

感染症とは
感染症とは、ウイルスや細菌が宿主(人)に寄生して、宿主の中で増えていき、宿主から宿主へ移っていく病気を指します。
伝染症との違い
患者から出される分泌物、排泄物などに直接または、間接的に接触し病原体が他者へ感染する病気を指します。1989年に「伝染病予防法」が廃止され、1999年に「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」施行され、「伝染病」より広い意味を持つ「感染症」という用語に統一されました。
学校において予防すべき感染症の種類
主に3つに分類されています。
第1種
種類 | 出席停止期間 |
---|---|
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、重症急性呼吸器症候群(SARSコロナウイルスに限る)、痘そう、南米出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱、急性灰白髄炎(ポリオ)、ジフテリア、鳥インフルエンザ(H5N1) | 治癒するまで |
第2種
種類 | 出席停止期間 |
---|---|
インフルエンザ(鳥インフルエンザを除く) | 解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで |
百日咳 | 特有の咳がなくなるまで |
麻疹(はしか) | 解熱した後3日を経過するまで |
流行性耳下腺炎(おたふく) | 腫脹が発言した後5日を経過し、全身が良好になるまで |
風疹 | 発疹が消失するまで |
水痘(みずぼうそう) | 全ての発疹が痂皮化するまで |
咽頭結膜熱(プール熱) | 主要症状がなくなり2日経過するまで |
結核 | 医師が感染の恐れがないと認めるまで |
第3種
コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、腸チフス、パラチフス、流行性角結膜熱、急性出血結膜炎、その他の感染症 | 医師が感染の恐れがないと認めるまで |
感染症の感染経路
1.飛沫感染
咳やくしゃみによって、体液で保護されている菌が粘膜について感染します。
対象の感染症例:インフルエンザ、風疹など
2.空気感染
咳やくしゃみによって飛散した菌が乾いた後も感染力は維持して、宿主の体に入り込み感染します。
対象の感染症例:麻疹、水痘(みずぼうそう)など
3.接触感染
病原体がついた部分に触った手で、目や鼻、口を触ることにより感染します。
対象の感染症例:風疹、エボラ出血熱など
4.経口感染
病原体を含んだ食べ物や飲み物の摂取により感染します。
対象の感染症例:腸管出血性大腸菌感染症、急性灰白髄炎(ポリオ)など
●その他感染症記事●
>園での感染症予防方法
>夏の感染症・症状と対応
>冬の感染症・インフルエンザ対策
●参考文献●
小児保健実習 (新時代の保育双書)
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