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一時保育に預けることが罪悪感に…~最近の風潮から保育園の在り方を考える~

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一時保育_アイキャッチ

いちごいちご

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こんにちは!保育の仕事をしながら子育てをし、アルバムカフェを開いている”いちご”です。私の記事では、最近の風潮から保育園の在り方を考える内容をお届けしております。

過去には
>>第1回目:『産後保育編』
>>第2回目:『病児保育編』
についてお伝えさせていただきました。

今回は第3回目、「一時保育の利用」についてです。一時保育を利用するにあたっての保護者の葛藤や、子育ての現状から保育士の役割を一緒に考えていきましょう。

一時保育の実際…

最近では多くの保育園で、積極的に一時保育の受け入れが行われています。「ちょっと預けてみたいけれど、どんなところなんだろう?」と、まだ世間の子育て中のお母さんたちに浸透していない部分もあるようです。実際、保育園によって、受け入れにはさまざまな違いがあります。

一時保育とは

一時保育利用_一時保育とは

一時保育は、通常の保育とは別枠で子どもを受け入れるシステムです。子ども子育て新制度に伴い内容が変更された部分があり、保育園だけでなく幼稚園でも実施することが増えてきました。一時保育の形態は主に4つに分けられます。

一般型

保育所・幼稚園・認定こども園・その他の場所 (小規模保育園など)が実施し、主に非在籍園児 (0~2歳児)が対象です。

幼稚園型

幼稚園・認定こども園が実施し、主に在籍園児 (3~5歳児)が対象です。在園児、非在園児の両者を預かる場合は、同一施設において一般型、幼稚園型の併用もしています。

余裕活用型

保育所・認定こども園・家庭的保育事業など(居宅訪問型を除く)が実施し、在園児、非在園児ともに預かることができます。

居宅訪問型

居宅訪問型保育事業者が実施し、保育を必要とする乳幼児の居宅において、家庭的保育者(必要な研修を修了した保育士、又は保育士と同等以上の知識及び経験を有すると市町村長が認めるもの)が保育を行います。

受け入れ要件

一時保育利用_風邪

預ける要件は主に3つに分かれます。

①緊急:冠婚葬祭や親の病気や出産など

②非定型:親の介護や不定期の就労や通学など

③私的理由:親のリフレッシュなど

受け入れ日数・料金・予約方法

日数や料金は各自治体によって異なります。月極めや曜日指定、月に○回までと決めている園や、いつでも可能など園によってさまざまです。予約も事前に必要な園もあれば、その日の状況により受け入れてくれる園もあります。

預けた後の保育の仕方も、一時保育専用ルームで保育を行う園、保育園の在園児に混ざって活動する園など違いがあります。

一時保育利用_リフレッシュ

このように、園によって受け入れの対応が違います。地域差もあるのですが、どこも満員でなかなか受け入れてもらえない地域や、リフレッシュなどのために利用しやすくなっている地域など、同じ一時保育でも利用方法は異なります。

一時保育を利用する母に対しての世間のイメージは?

一時保育利用_迷惑

実際に一時保育を利用してみたいと思っても、何となく遠慮がちになってしまうお母さんたちも多いようです。そのような現状について、下記のように分析してみました。

世間一般からは…

母親なのに疲れたとかリフレッシュなんて贅沢だと思われそう。

身内(主に夫や母)からは…

子育てが母親の仕事だと思われているんだろうな。サボって預けていると思われちゃうかな。

保育士からは…

先生たち忙しそうだし、うちの子を預けたら迷惑かしら。そもそも働いてないのに、保育園に子どもを預けてもいいのかな?

一時保育利用_保育士

このように、本当は正々堂々と預けてもいいのに、何となく周りに遠慮してしまったり、後ろめたい気持ちで一時保育の利用をためらったりしている方も…そんな方ほど毎日育児も家事も「きちんとやらなくちゃ」と一生懸命頑張り、心身ともになかなか休めないでいると感じます。

どうして一時保育が必要なの?

一時保育利用_子ども

子育ては、決して母親が「1人」で「頑張る」ものではなく、たくさんの大人の目や手をかけ身体や心の経験値を高めてあげることが大切です。

子育てに対しての価値観は人それぞれで、親がマイナスにとらえてしまう子どもの姿も、他の大人から見ると長所であることもしばしば。1人で子育てをしているとマイナスばかりが気になって、イライラモヤモヤすることもありますが、たくさんほめてもらえる場所があることで親も子も嬉しくなるでしょう。家庭での子育てが少しでも楽しく、楽になるような、きっかけやヒントが見つけられる場所が必要です。

家庭で子育てをする母親たちの現状

一時保育利用_罪悪感

お母さんたちはほんの少し、1~2時間の用事が自分のペースで済ませられるだけでも、十分スッキリするのに、そのたった1時間すら自由がないのです。子どもがグズらないよう、周りに迷惑をかけないよう、周りに気を遣って頑張っている方がほとんどです。銀行も買い物も、日々の些細なことだけど、こんなにも子連れは大変なのかとため息もつきたくなる時があるのではないかと思います。

「美容院だって、いつから行ってないかな…」

「自分の具合が悪くても病院なんてなかなか子連れじゃ行けない…」

「日々のおんぶや抱っこで腰も肩も限界だけど、マッサージや整体なんて行けない…」

夜泣きや授乳に付き合い、お昼寝もなかなかせずに元気いっぱいの我が子と過ごしていると、ほんの30分のお昼寝すらできないのです。家庭で子どもを育てることはごく当たり前のことのようですが、お母さんたちは、なかなか自分のペースで物事が進まないストレスや、家事も育児も終わりが見えない不安な気持ちを抱えています。

そんな毎日の些細なことで押し潰されそうになってしまう母親の気持ちを、本当の意味でリフレッシュさせてあげるのが、一時保育の大切な役割の1
つなのです。

今、保育士に求められるもの

一時保育利用_保育士の役割

普段保育士として働く中で、「仕事をしている母親は、家事も育児も仕事も大変そうだ」とイメージがしやすく、保育園で日々の子育てについての情報交換もできるので、個々の家庭に応じたサポートを保育士の方はしていると思います。しかし、家庭の中にいながら1人で子育てをしている母親の現状や、親子の実態を知る機会はなかなか少ないように思います。

一時保育の必要性は以前から唱えられてきましたが、改めて今、保育園に求められる役割は、保育園に通う親子だけでなく、地域の子育て拠点として子育てのモデルであり、母親にとっての学びの場であり、癒しの場でもある必要が高まっていると思います。

「子育てって楽しいんだ!」

「自分のやり方で大丈夫なんだ!」

「自分ってちゃんと頑張れているんだ!」

そんな小さな発見や気付きが、日々の子育てを温かく穏やかなものにしてくれます。子育てに不安や疲れを感じている母親にとって、子育てのプロである保育士からの共感は、大きな安心につながります。

子育てに不安や疲れを感じた時、頼れる存在が身近にいることは核家族化が進む今の時代に本当に大切なことです。園に通っていなくても、一時保育や園庭開放、お散歩で交わす会話などからも、地域の子育て中の母親たちは、保育園から子育てのヒントを見つけることができます。

園の中でしっかり日々の保育を充実させることはもちろん、園の周りの母親たちからも頼りにされる保育士を目指し、保育士の役割を見つめ直してみませんか?さらなる保育士の役割の大切さや必要性を実感することで、より専門性が高まり視野も広がります。

世の中のママたちの声をもっと!

一時保育利用_保育士専門性

私自身、保育士や母としての想いがあり、今現在続けている活動があります。それは「アルバムカフェ」という活動です。

*アルバムカフェ『smile cafe』*の詳細はこちら
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フルタイムで働いていた保育園を2人目の出産を機に退職し、転居も重なり、初めて孤独な子育てを経験しました。そんな中知ったのが、子どもの写真でアルバムを作るアルバムカフェ。そこでいろんな方々に出会い、子育ては1人で頑張るものじゃないと元気をもらいました。

自分が助けてもらったように、お母さんたちの居場所作りを始めようと思い、自分でもアルバムカフェを開いたのです。今では、保育園の子育て支援の講座や職員研修などにも声をかけていただけるようになりました。

この活動を始めて2年、たくさんのお母さんたちとかかわることができ、今まで保育士として働いている時には聞こえていなかった母親たちのさまざまな声を聞くことができています。

現在は、保育士として健診業務関連の仕事もしており、保育士に求められる役割が多岐に渡ることを改めて実感しています。

これから先、ますます保育士の専門性が求められる時代になってくるでしょう。保育の現場での経験に加え、地域の子育て支援に視野を広げながら経験を積むことで、活躍の場も広がります。

保育士の所得や労働条件などがクローズアップされるようになり、まだまだ改善されなければならない部分が多い仕事ではありますが、だからこそなおさら保育士という資格を十分に活かすことのできる視野の広い、専門性の高い保育士であることが期待されているのではないでしょうか。

私自身、保育士という仕事にプロとしての誇りを持つために、まだまだ学び足りないと思う毎日です。子どもとともに日々成長できる大人であるよう、保育士やママのみなさまとこれからも一緒にいろいろな想いや情報を共有していけたらよいなと思っています。

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    ホエールさん(2016年2月2日)

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この記事を書いた人

いちご
発達支援の保育の仕事をさせていただきながら「メモリープランナー」として、地域のママたちが子育てを楽しめるようなイベントを企画したり、場所作りをしたりしています。 イヤイヤ期真っ最中の2歳児と反抗期真っ只中の中学生の2人の子育てにも日々奮闘中です。→ブログはこちら
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