保育を”楽しい”と感じるのはどんな時?保育士・幼稚園教諭のリアルな声

「働きたいのに保育園落ちた。もっと保育園増やせよ。」と訴えたブログ『保育園落ちた日本死ね』が注目されており、ブログに共感した人たちが保育制度の充実を求めて国会に署名を提出したり、国会前でプラカードを持ち講義をしたりなどの広がりも見せています。
Twitterでは保護者の「#保育園落ちたの私だ」だけではなく、「#保育士辞めたの私だ」というハッシュタグが作成され、保育現場の過酷さや待遇の悪さが多くの人に届けられています。
保育のマイナス面ばかりが取り上げられている現在。保育の大変さや大切さを伝え、給与改善や働き方の見直しを訴えることはもちろん必要だと思います。しかし、少し寂しい気持ちになりませんか?
一方で、保護者からは保育士への感謝の言葉とともに「#保育士は辞めないで」、現役保育士からは「#保育士辞めない」「#保育を諦めない」と希望が持てる内容も発信されています。
そこで、ほいくらいふでも保育の“楽しさ”や“やりがい”というプラス面も発信していきたいと考え、保育士・幼稚園教諭を中心とする250名の皆さまに保育の楽しさややりがい、働いている職場の自慢などをお聞きしました!
保育士さんに聞いた!保育の楽しさとは?
保育士や幼稚園教諭の仕事は人との関わりが多く、体力的にも精神的にも大変だと言われます。しかし、子どもや保護者と関わる中で嬉しいこともたくさんあります。保育でどのような時に“楽しさ”や“やりがい”を感じるのかをお聞きしました。
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最も多かったのは、「子どもの成長を感じられた時」でした。91%もの方が回答しています。次いで「子どもと信頼関係を築けた時」87%。「保護者に感謝の言葉を述べられた時」73%と、子どもや保護者との関係が上位にきています。
“楽しさ”や”やりがい”を感じたエピソードをうかがいました。一部をご紹介します。
- 子どもの成長が感じられる
- 保護者や先輩からの言葉が嬉しい
ご回答いただいた中で最も多かった内容は、「子どもの成長」に関するエピソード。また、「保護者の感謝の言葉」や「先輩から褒められた」という内容の背景にも「子どもの成長」があることがわかりました。
保育士・幼稚園教諭を続けられた理由は○○だ!
保育の職業は、給与が安く責任も重いことから離職率が高く、資格を持ちながら保育士として働いていない”潜在保育士”も全国に68万人いると言われています。しかし、保育士や幼稚園教諭としてやりがいを持ちながら続けている方も多くいます。続けられた理由や秘訣をおうかがいしました。
- 子ども・仕事が好き
- 周りの協力がある
- 職場の環境が良い
保育育士の仕事は、残業や持ち帰り業務も多いと言われますが、「働く職場の環境が良い」というご回答もありました。
楽しいだけではなく、家族の支えや同僚との良好な関係が続けられる要因と考えられます。また、結婚や出産後も働きやすいよう、労務管理がきちんと整っている環境があることも大切なポイントでしょう。
私たちの職場自慢!
最後に働いている職場の自慢をお聞きしました!一部をご紹介します。
- 人間関係が良い
- 職場の環境が良い
ご回答いただいた中で最も多かったのは、「人間関係が良好」でした。やはり毎日関わる先輩や同僚との関係は、仕事をする上で重要ですね。
次いで多かったのが、園庭が広い、保育方針に共感できるなどの「保育がしやすい環境」です。園によって方針や指導方法が異なるので、自分の理想とする保育を行える環境で働けることは大切ですね。
まとめ
今回のアンケートでは、たくさんの「保育の楽しさ」や「嬉しさ」のエピソードをいただきました。どのご回答からも「子どもへの愛情」をたくさん感じられました。知らない人からすると何てことのない子どもとの出来事も、毎日共に過ごしている保育者だからこそ成長を感じられます。それが保育の楽しさであり、保育士として働き続けられる大きな要因となっていることもわかりました。
楽しいことばかりではなく生活をしていくためには、給与や働き方の見直しは改善で、国は保育士不足に対してさまざまな施策を出していますが、中には多くの方が首を傾げてしまうような内容もあります。
子どもと関わる保育士や幼稚園教諭は、子どもの命を預かり未来を背負っている仕事です。今後、この責任の重さと日々直面しながら働いていることを理解した上で改善されることを期待します。
大変な日々の中にも、「楽しいこと」「嬉しいこと」はたくさんあり、「こんなに笑って感動をもらえる仕事はない」そのような声も多くありました。楽しさを忘れず、保育の仕事に誇りをもって働いていることを発信していくことも、保育の専門性を伝えることにつながるのではないでしょうか?
今回、アンケートにご協力いただいた多くの皆さま、全てのエピソードをご紹介したいところでしたが、一部を抜粋し記載しておりますことご了承ください。誠にありがとうございました!
・実施期間:2016年3月11日~3月14日
・実施対象:保育士(76.8%)・幼稚園教諭(11.2%)・保護者(1.2%)・その他(10.8%)
・回答者数:250人
・経験年数:1年未満(14.0%)・2~3年(16.8%)・4~5年(16.8%)・6~10年(24.8%)・10年以上(27.2%)
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