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「#保育園落ちた」「#保育園に入りたい」保護者の声からみる待機児童問題

今年度も認可保育園の申し込み発表が行われ、インターネット上でも保活をされた保護者の「#保育園落ちた」「#保育園に入りたい」などといった声が続々と上がっています。
少子化が進んでいるにも関わらず増え続ける待機児童。
その現状と問題に直面している保護者の声から待機児童問題について考えます。

待機児童が増えている原因

「保育所は増えてきているが、待機児童は減っておらず、むしろ増えてきている。」
女性の社会進出により、女性の就業者が増えています。一方で保育を必要とする子どもの人数も増えたことにより、引き続き待機児童数は増えています。
国の取り組みにより保育の受け皿も増えてきていますが、追いついていないのが現状です。
ではなぜ保育の受け皿が追いつかないでのしょうか。以下の原因が考えられます。

保育士不足の問題

保育所の開設には有資格者の設置基準をしっかりと満たす必要があり、一人でも保育士が足りない場合は法令違反で開園できません。
そのため保育士の確保が必要なのですが、その保育士が不足しています。
 保育士不足の根本的な原因と本質的な問題は、保育士の処遇が低い(全産業平均と比較して、月額10万円程度低い)ということと、潜在保育士の存在です。
保育士の処遇改善は、17年度予算案で2%(月約6,000円)程度上乗せされることが決まりましたが、過去記事「保育士給料の希望増加額は約7万円」では、5-7万増えないと復職できないという声も多くあり、未だ賃金改善には遠いといえます。

自治体、物件の問題

 認可保育園開園には自治体の許可が必要なため、園に見合った物件の確保が必要になります。さらに地域住民から反対の声があがらずに園を開園するには難しい状況が続いています。
国交相は規制緩和に取り組み、保育所整備のための借地料の支援の強化や小学校の空き教室等を活用した場合の支援の強化など、受け皿拡大のための様々なメニューを盛り込んでいますが、整備は不十分です。

保活の現状、保護者の悲痛な声

「#保育園落ちた2017」「#保育園に入りたい」の声

保育園に入るための活動、通称「保活」。
この保活という言葉が徐々に社会に広まり、今では当たり前に使われるようになってきました。

2月に入り来年度の認可保育園の合否が発表されはじめ、今年保活をされた保護者たちの声がインターネット上でも続々と上がっています。
特に認可保育園に入れなかった保護者たちの声は悲痛で、SNSでは「#保育園落ちた2017」「#保育園に入りたい」といったハッシュタグが付けられ、その声をなんとか届けようとしています。

「#保育園落ちた2017」「#保育園に入りたい」の声の一部を紹介します。

フルタイムで共働きでないと入園できない、フルタイムで働いていても入園できない場合がある、働かないと生活できない、でも子どもは預けられずどうしたらいいか…絶望している保護者も多くいます。

保活のためにここまで…と思えるような方法についても上がっています。
それほど深刻な問題だということです。

実際保育園に入園するためにここまで行動した保護者もいるそうです。

保育園に入れない!保活の実態

待機児童解消の施策としてベビーシッター派遣を行う株式会社キッズラインでは、この保活のリアルな現状をアンケートにしてデータとして集計しています。

《対象者》保活経験があるキッズライン登録ユーザー
《期間》2017年1月26日〜2017年1月31日
《性別》女性:346名 男性:0名
《年代》20代:24名 30代:242名 40代以上:80名
《世帯》共働き:302名 片親のみ就業:23名 ひとり親:21名

保活経験のある保護者に対して保活の結果の質問の項目では、

3人に1人が申し込みをしたすべての認可保育園に落ちており、「結果待ち」を除くと約3人に1人は認可保育園に入れなかったことがわかっています。
また「認可園には申し込まなかった」の回答も14.2%あり、認可保育園を諦めて申込をせず無認可一本で保活をする人が少なくないことが推測できます。

保活において大変なことは、「情報収集」と「キャリア継続の不安」が多く上がりました。

「共働きフルタイム勤務でも入れるかわからなかったので、精神的に非常に不安だった」
「職場に状況報告や育休延長を申請する際に、会社が納得してくれるまで何度も話した」
「認可には入れない前提で、100件以上の認可外・認証保育園を調べ、50以上にウェイティングをかけた。でも入れなかった。」

など、保活の大変さが伺えます。
その他「保活にかけたお金」「保育園に入れなかった後、どうなったのか」など、保活に関するデータをこのアンケートでは調査しています。

アンケート全容はこちら→保活とは?保育園に入れない!ママ300人の保活の実態

課題解決のために自分たちができること

アクションを起こす

この待機児童の問題に対して私たちは何ができるのでしょうか。
国の施策を待つだけでなく、保育園に入れなかった人自ら問題解決のためにできることをやっていくこともあるかと思います。
地域の政治家に合う、SNSで想いを発信する等、この問題を可視化していくことで、社会全体で問題に取り組んでいくことができます。

昨年、待機児童問題について思うことを自ら発信していく、待機児童ゼロチャレンジ(#taikijidou0challenge)という企画も行われていました。
冷静に問題を分析してくれた方、自身の経験談を思い切って書いてくれた方、実際に保育所で働いている方の意見、若者の意見等、様々な思いや考えが集まっています。

その中から待機児童を解消するための施策を考えを述べたブログをいくつかご紹介します。

「待機児童を解消するためのアイデアを考えてみた!」
新しい施設の確保や保育園義務教育化など、制度としての解決方法を提示しています。

「一時保育枠の拡充が待機児童減少のカギかもしれない」
一時保育について、保育の多様性や新しいあり方についての考えを出されています。

「待機児童ゼロチャレンジ!素人ながらに解決策を考えてみた」
待機児童と同じく高齢化の問題も合わせて、新しい保育所のあり方を考えられています。

 
待機児童ゼロチャレンジについて発案者の双子パパYuichiさんはこう言っています。 

待機児童問題はすぐに解決できる問題じゃないのかもしれません。
でも、不安や不満があるなら当事者として自分が何かを始めないと人も物も動きません。

僕は今回、たまたま自分で声を上げてみました。そして声を集めてみました。
しかし、賛同の声と一緒に批判ややっかみなどの「いらない声」が集まってきたのも事実です。僕はその人がどういう人か知りません。ネットで何かを始めると少なからずこう言う人に絡まれたりするんですね。

でも、そう言うものを必要以上に怖がっていたら何もできないと感じました。
今ある現状を変えたくない、既得権益を失いたくないと言う人たちはそう言う部分も見越しています。

「何もしない、見て見ぬふりするほうが安全だよ」って。
そして、それに慣れてしまうと自分では声を上げないくせに他人の意見にだけ安全な場所から文句を言う人が増えてしまう気がするんです。

最近では待機児童問題を解決するためには「選挙」が一番の方法なのかなって思い始めています。
国会議員ではなく、自分の住んでいる地域の議員さんに訴えかけて、そしてその願を叶えてくれそうな議員さんに選挙で投票する。
そしてその後をしっかりと見守っていく。
その「僕らの意思」を選挙で反映するためには「数」が必要になります。

こちらの待機児童ゼロチャレンジについての記事をまとめたものを双子パパYuichiさんのブログで読むことができます。
記事はこちら→【待機児童ゼロチャレンジまとめ】保育園不足?保育士不足?待遇改善?待機児童ゼロチャレンジの3ヶ月で見えてきたもの

また、今年保活をされた親たち有志で集まり、希望するみんなが保育園に入れる社会を目指すための会をつくり保活をされた人たちの声を集めています。
3月9日には待機児童の問題に対しみんなが考えるため、保育の専門家や議員を呼びイベントが開催されました。

【イベントレポート】「#保育園に入りたい」を本気で語ろう。保育園に入れる社会にするためにできること

イベントでは、当事者だけが叫ぶのではなく、男性も女性も全ての人がこの問題を社会の課題だと認識し、声を上げ続けることが必要だとありました。
待機児童をこの世代で解決するために、今協力することが大切です。

#保育園に入りたいFBページはこちら

新しい取り組み

待機児童解決への施策として、様々な企業や団体、自治体が問題解決のための施策に取り組んでいます。

■ベビーシッターの活用
保育園以外の新しい選択肢として、株式会社キッズラインはベビーシッターの活用を行っています。
保育士や潜在保育士からシッターになる人も増え、またシッターを活用することで職場復帰も可能になります。
ベビーシッターは保育園より費用が高く利用は難しい、という考えもあるかもしれませんが、
自治体の助成金や割引などを活用することもできます。

■事業所内保育施設の利用
企業の中に保育所を作る「事業所内保育施設」の拡充も見られています。
子どもを連れて仕事ができるため仕事を辞めずに済む、というメリットもあります。
しかし認可保育所よりも高額である場合も多く、都市部では通勤ラッシュ時間に子どもを連れて行くといったデメリットもある。
国の補助も拡充され、まだ企業側も手探りではありますが今後増えていくのではないでしょうか。

■働き方の変化
働き方としては、男性の育児休業の取得や短時間勤務、在宅勤務といった方法もあります。
男性の育児休暇取得率は現在2.65%と低水準であり、復職後のデメリットも考えられます。
短時間勤務や在宅勤務可能な企業も現状少なく、今後社会全体で企業のあり方も変わってくるのではないでしょうか。

■自治体の取り組み
自治体の保育士不足解消への取り組みとしては、保育士の引越し代の支給や保育士を目指す学生への修学資金の貸付、保育士の復職支援へ貸付金など自治体独自の取り組みがみられます。待機児童問題を重く受け止め、国や県に整備を仰ぎなんとか解決しようという動きも見られます。

待機児童問題を受け、新たな取り組みや社会のあり方も変化しつつあります。
保護者の声からも、保育を受ける環境が足りていないのは事実であり、国の整備拡充ももちろんですが、待っているだけではなくこの問題にそれぞれがどう取り組んでいくかが大事になってくるのではないでしょうか。

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