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【第1回】学童保育で働くきしもとたかひろさんに聞きました~学童保育とは?どんなお仕事~

きしもとたかひろさんインタビュー 学童保育のお仕事TOP

日々の子ども達のゆるいイラストと、ちょっと立ち止まって子どもとの関わり方を考えさせられるやさしい言葉。

学童保育で働くきしもとたかひろさんがつむぐ「日常」と「気づき」に多くの保育者・保護者から共感が寄せられています。

「保育」の問題や「学童保育」について、3回にわけて、ほいくらいふ編集部がお話をうかがいました。
保育者のみなさんも、そうでない方も子どもの育ちや「学童保育」の世界を知るきっかけになったら嬉しいです。

きしもとたかひろさんプロフィール

きしもとたかひろさん

関西の社会福祉法人運営の学童保育所で働く保育者
子どもとの関わりの中で気づいたこと、考えたことをSNSにマンガで発信してみたところ、多くの方の目に留まるようになりました。

正解がない子どもへの関わり方(保育・子育て)に対して、「僕が気をつけたいこと」と題して投稿をされています。

押し付けるでもなく、誰を責めるでもないそのやさしい語り口と内容が共感を呼んでおり、保育者の間でもファンが多くいます。
(実は編集者も元・学童支援員。現役時代からきしもとさんの投稿に勇気づけられていました……!)

多様な学童保育、どんな働き方?

先日「ほいくらいふ」でもアンケートを行い、学童は運営主体もあり方も様々だと分かりました。きしもとさんの場合をうかがってみましょう。

ぴよまる先生
編集部

コロナ禍でお忙しいところ、インタビューを引き受けてくださりありがとうございます。

まずはきしもとさんが現在働かれている学童はどのような形態かを教えてください。

きしもとさん:
社会福祉法人が運営している民設民営の放課後児童クラブです。
規模は6事業所(6校区)約240名(1事業所20〜50人)、常勤職員8名、非常勤約20名で業務にあたっています。

ボクはそこでおととしまで6事業所全体のマネジメントをしていました。
昨年度からは担任として一つの事業所を担当しています。

ぴよまる先生
編集部

「保護者運営」や「株式会社」運営で習い事メインの学童など多様ですよね。それぞれの学童の個性もありそうです。

【小学校で授業がある日のスケジュール】

どのようなスケジュールで動いているかも教えてもいただきました。

10:00 出勤・事務・会議や研修等
15:00 来所・自由活動(公園や室内あそび)
自分たちのタイミングでおやつ、学習
18:00 一人帰り※1・お迎え
19:00 閉所

※2

【夏休み中など終日預かりのある日のスケジュール】

新型コロナウイルスで小学校が一斉休校になった際もこのようなスケジュールで進められます。

8:00 来所
午前 自由遊び
12:30 昼食(弁当)
午後 自由遊び
18:00 一人帰り・お迎え
19:00 閉所
※1 「一人帰り」とは保護者のお迎えなく、子どものみで帰宅することを指します。施設によっては、保護者の送迎必須であったりバスでおうちまで送迎している所もあります。
※2 時間はおおよその時間です
ぴよまる先生
編集部

玩具が限られ、遊びのバリエーションに「飽き」がきてしまう子どもにどう楽しんでもらおうかと悩んでいた記憶がよみがえりました。

きしもとさん
きしもとさん

ありますよね。
かと思えば同じあそびに長期間ハマったり。

「保育業界に幻滅」して学童保育の仕事へ!?

ぴよまる先生
編集部

では、きしもとさんが今の学童保育のお仕事をされるまでの歩みを教えてください。

きしもとさん:
幼少期から自分より下の子たちと関わる機会は多かったように思います。
小学校から習っていた武道を中高も続けていて、父の道場で小学生や幼児さんに教えるようになっていきました。
かといって保育や教育に興味があったかといえばそんなことはなかったのですが、そこで習っていた子どものお父さんが福祉施設で務めてらっしゃって、その方に「保育士が向いていると思う」と勧めてもらったことがきっかけで保育の専門学校に通うことになりました。

ぴよまる先生
編集部

周りのすすめによって、保育の養成校に通われたのですね。

きしもとさん:
そこで保育について学び児童福祉や教育についての奥深さを知り、本格的に保育の道を歩むことに決めたのですが、保育士ではなく公設公営の学童保育で働くことにしました。
保育教育業界に幻滅してしまったんですよね。

ぴよまる先生
編集部

幻滅ですか!? (のちほど詳しく聞いていきます。)

きしもとさん:
結局、一年で学童保育をやめて、ガイドヘルパーや現在でいう放課後等デイサービスで障害のある子どもたちの支援をする仕事をしたり、保育とは無関係ないいろんな仕事をしたりニートみたいな生活をもして……。

7年前に保護者運営の学童保育所で働き始めました。
現在は社会福祉法人に移管されて、ボクもその社会福祉法人で働いているという経緯です。

ぴよまる先生
編集部

様々なご経験をされていますね!

「子どもには自ら育つ力を持っている」理想を胸に未開拓の学童保育の道へ

ぴよまる先生
編集部

さきほど「幻滅」とありましたが、学校に入って現場に出るまでどんな葛藤があったのでしょう?

きしもとさん:
ボクが通った保育の専門学校は比較的実習が多かったんですが、保育実習や教育実習(幼稚園)で行われる保育や幼児教育が、学校で習った保育理論とは違うと感じて。

ぴよまる先生
編集部

ギャップがあったと……

きしもとさん
きしもとさん

具体的にいうと「子どもには自ら育つ力を持っている」と教えられていたのに実習先では上手に太鼓が叩けずに怒られている子がいたり制作物に手を加えられている子がいたりしたんです。

大人の都合で「ごめんね、いいよ」。追われる保育が受け入れがたくて

きしもとさん:
子ども同士の諍い(いさかい)も、じっくりゆっくり見守りながらと教わっているのに、現場ではとりあえず解決させるために「ごめんね、いいよ」で済ませていたり。

ぴよまる先生
編集部

「ごめんね、いいよ」問題は全国共通だったのですね!?
考え直さなければいけない「保育士あるある」ですね。

きしもとさん:
何より1日のスケジュールがびっちり詰まっていて。保育士ではなく子どもの活動のスケジュールが。
いつも何かに追われているような雰囲気でしんどかったんですよね。

その頃から、同じ保育学校の友達と「保育業界を変えよう!」という話をしていました。
今でいう「意識高い系」ですね。今もう言いませんかね、「意識高い系」

ぴよまる先生
編集部

言います、言います!

きしもとさん:
今となっては理想と現実が違うことも現場に入ってみなければわからない難しさがあるのも分かるのですが、理想に燃えていた10代後半のボクにはなかなかそれが受け入れ難かったんです。(今も理想の火は消えていませんが!)

ぴよまる先生
編集部

まっとうな保育論のはずが、現実の配置などを考えると理想論としてバッサリ切り捨てられがちですよね。
特にお若い方がそれを発信するとなると難しいかも……。

きしもとさん:
そんななか、最後に実習に行った地元の保育園が子どもの育ちを丁寧に見守る保育をされていて、保育士の方々も園長先生もとても素敵で、「こんな風に理想を実践できる場所もあるんだ!」って感動したんです。

ぴよまる先生
編集部

転機が……!

きしもとさん
きしもとさん

そこで園長先生にも誘っていただいたんですが、その理想の保育にに近いことを実践している園でも、ボクには余裕がもてなかったんです。

パイオニア精神で「学童保育」から業界を良くしていきたい

きしもとさん:
だから、自分の気持ちに余裕をもって理想の保育を追求できて、なおかつ業界の保育をよくしていける場所として、未開拓である学童保育という場所を選びました。

いくら理想をもっていてももうガッチリ枠組みが固まった保育園では「実践」は難しいと思ったんです。
そこから紆余曲折あって他の業種もしていますがまた学童保育に戻ってきました。

ぴよまる先生
編集部

おぉぉ! 普段の穏やかな発信の裏にはこんな熱い思いが。
共働き世帯の増加・学童の待機児童(小1の壁)やコロナ禍でようやく世間の注目が集まってきたかな、と感じています。

次回、「保育業界のしんどさを変えるには

第2回では学童も保育も「この業界はなんでしんどいの?」「どうやったら変えられるの?」といった永遠の課題、さらにきしもとさんがSNSで発信をするようになったきっかけなどを深堀りしていきたいと思います。

※この記事の内容は2020年6月インタビュー当時の情報です

◆きしもとさんの情報はこちらから◆
・Twitter @1kani1dai
・Instagram @1ka.ni.1dai
note
・grape 連載コラム

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