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保育園での有給休暇~取得しやすくするためには~

こんにちは、現役保育士”たこぼうず”です。今回は有給休暇について考えます。

近年「ワークライフバランス」の重要性が認識されつつあります。たとえば有給休暇に焦点を当てますと、日本は2020年までに有休取得率70%を目標として掲げていますが、平成25年度の平均取得率は48.8%であり(厚生労働省より)目標達成には更なる改善が必要に思われます。

保育業界の有休取得率は?

保育業界における有休取得率も高くないでしょう。これは個人的なイメージですが、「48.8%も取得できていない!」「世の中は48.8%も取得しているの!?」と受け止める方のほうが多いのではないでしょうか…。

実際、かつての同僚には、1日も有休を取得していない職員もいました。私自身も以前勤めていた職場では、夏に数日取得できる程度でした。

一方、現在勤めている私立保育園は、保育士のワークライフバランスを推進しており、全職員の有休取得率は90%台をキープしています。私自身も毎年ほぼ100%取得させて頂いており、家族と過ごす時間を作れることがとてもありがたいです。

有給休暇のメリット

有給休暇取得方法

有給休暇を取得すると、どんなメリットがあるのでしょうか。

「心身ともにリフレッシュできる」ことはみなさんご承知の通りだと思います。自分の時間を充実できることは、生き生きとした仕事に結び付くと思います。職場の人間関係を良く保つには、もちろん一人ひとりの努力が必要ですが、”余裕”があることも大事だと思います。ただ、メリットが「個人のリフレッシュ」だけでは遠慮や葛藤があって取得は推進されないでしょう。園全体にとってのメリットが必要になってきます。

私は、有給休暇を取得することで園全体の協力体制が高まると考えています。保育という仕事は属人化しやすい傾向があります。

たとえば、A組のことは、A先生に聞かないと分からない。B行事のことは、B先生に聞かないと分からないというような、担当の人にしか分からない仕事の仕方が生じやすく、担任や担当の職員が不在になると、仕事が滞りがちです。自分が休みをとると周囲に申し訳ないと思ったり、保育の連続性を考え、自分で保育をしたいと考えたりする保育者もいらっしゃるでしょう。

有給休暇を取得しやすい職場になったら?~そのために大切なこと~

保育士 有給休暇

仮に有給休暇を取得しやすい職場になったと想定します。有給休暇を取得すると、担任が不在になるため、担任がいなくてもクラス保育を始めとする業務全般がまわっていくようにする必要が出てきます。

担任は、自分が休んだ日の代わりにクラス保育する人が困らないよう、日頃からクラスの状況を共有しておいたり、シンプルなルール作りをしたりする工夫が必要になります。

また、代わりに保育をする人(園によって異なりますが、フリーや非常勤職員などでしょうか)も、各クラスの状況を把握しておき、担任が休んだ時にバトンをいつでも引き継げるようにしておく必要があります。

このように「誰が休んでも大丈夫」にしておくことで、園全体の協力体制が高まると考えています。時に、クラス同士で競い合ったり、他のクラスの愚痴を言ったりする園もありますが、本来同じ園で育てている子どもたちのことですので、他クラスのことも自分のこととして考えていく意識が大切だと思います。

園全体の協力体制が高まることで、園全体で1人の子を育てていこうという意識も高まり、保育の質も高まります。つまり、有給休暇を取得することは、結果的に保育の質を高めることになるのです。

有給休暇を取得するようになるには?

有給休暇 取得

では、どうしたら有給休暇を取得するようになるのかを考えます。「有給休暇を取得しましょう」と投げかけるだけでは取得するようにはならないでしょう。

何のために有給休暇を取得するのかを丁寧に説明し、職員間で意思統一する必要があります。

園長などのトップクラスが方針を打ち出すことが最も効果的ですが、チーム単位でもできることはあります。

たとえば、チーム内で業務の共有を密にしておき、誰かが休んだ時には別の職員がカバーできるような体制作りを日頃からしておきます。実際、有休取得が難しかった以前の職場でも、自分のチーム内で協力し、取得率を倍近くまで上げることができました。

1つのチームが実績を作ることで、今度は他チームのフォローにまわれます。すると他チームも取得ができるようになり、やがて園全体に波及していくことになります。

それから、シフト作成担当者は、休暇希望を「事前に」「一律全員から」徴収することをお勧めします。「シフトが決まってから取れる時に取る」方法ですと、まず取得は難しいです。希望を先に募り、休暇希望を反映させてからシフトを作成していくとよいです。

また、「希望がある人は言ってください」などと投げかけると遠慮や力関係が生じ、特定の人ばかり取得するようになることがあります。「全員毎月1日は取得すること」など、ルール化するのも1つの手でしょう。

どうしても希望を出さない職員には、園側から計画的付与を行うことも重要だと思います。(※計画的付与…有給休暇の日数のうち5日を超える部分については、使用者が計画的に休暇を与えることができる)

有給休暇を取得し、自分の時間も大事にしながら働けることは、保育者にとってもリフレッシュになりますし、園全体の協力体制を高め、保育の質を高めていきます。なかなかそうは思えないかもしれませんが、保育者の有給休暇の取得は、子どもたちのためになると私は考えています。

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コメント

  1. プロフィール写真

    midorinoyubiさん(2016年5月7日)

    有給休暇が計画的に取れるようになるのは理想的ですよね!しかしながら、子育て中保育者の私は、わが子の具合が悪い日に、病院に連れて行ったり、自分が風邪をひいたりで、有給休暇は毎年全部消えてしまいます。勤続年数が少ないから、もともとの有給休暇数が少ないせいもあるんですが…。

    子育てしながらの仕事は厳しいですね!

    • プロフィール写真

      たこぼうずさん(2016年5月11日)

      >midorinoyubiさん

      コメントありがとうございます。
      子育てしながらのお仕事、大変ですよね。お疲れ様です。
      私も子どもを保育園に預けながら保育の仕事をしている身ですので、よく分かります。
      子どもが熱を出した日は仕事を休まざるを得ないですしね…。

      有給休暇ももちろんですが、「子の看護休暇」がきちんと取得できる職場環境というのも大事だなと思いました。
      (制度としてあれば、使ってみるのも手かもしれません)

      子育てと仕事の両立が、お互いいい具合にできるといいですね!

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この記事を書いた人

たこぼうず
公立の幼稚園教諭、私立の主任保育士、法律事務所の人事労務職を経て、現在保育園の園長を務めています。 「保育者のワークライフバランスは、子どもたちの笑顔につながる」という信念をもち、子どもたちはもちろんのこと、 子どもたちとかかわる大人もハッピーになれる保育園を目指しています。 私自身も子どもが産まれた際には、半年間の育児休業を取得しました。 公私とも子育てを楽しんでいます!
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