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保育のプロフェッショナルになる③「保育士は保育のプロフェッショナル」

こんにちは、クーミンこと眞田 久美(さなだ くみ)です。
保育士、園長を経て、保育サービス企業にてスーパーバイザーや教務関連業務や研修を行っておりました。現在は、フリーランスで保育士向けの研修やカウンセリングなどを行っています。
さて、今回から新しいテーマ「保育のプロフェッショナルになる」と題し、新年度に向け、どのような雇用形態の保育士でも、無理なく働けるキーポイントを3回に分けてご紹介してまいります。
第3回目は、「保育士は保育のプロフェッショナル」です。

第1回目、第2回目の記事はこちら
保育のプロフェッショナルになる①「どの年齢でも保育できる保育士になる」
保育のプロフェッショナルになる②「どこの保育園でも保育できる保育士になる」

保育士のイメージ


 前回の「どこの保育園でも保育できる保育士になる」でも、書かせていただきましたが、現代の保育業界において、正職員以外のポジション、例えば、非常勤保育士、派遣保育士、保育学生などの補助保育士など、様々な雇用形態ではありますが、総動員しての人材確保が不可欠な状況です。

そのように、保育士は引く手あまたなはずですが、公立保育園の正職員を除いては、労働条件などがネックになり、離職率を高めてしまったり、資格を取得しても就職を諦めてしまったりと、なかなか増えない状況です。

そして、私が最も懸念していることは、民間が保育事業に参入できるようになり、保育や教育を事業として展開する保育サービス企業の保育(や保育士)に対する、(少々、語弊がありますが・・)評価と申しますか、イメージがあまりよくないように思います。

一般的に保育士というと、働く保護者の代わりに、子どもの世話をするというイメージが強く(確かにそうでもあるのですが・・・)、その点ばかりがフォーカスされてしまうのですが、実は、もっと専門的な教育者なのです。
法律的にも、「専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者」と児童福祉法にも記述されています。
したがって、保育事業を展開する企業には、保育士は専門職として、もっと評価していただきたいと思うのです。
そして、保育の重要性を理解していただき、経済面でも保育士の仕事をサポートしていただきたいと思っています。

保育士の本来の仕事は?


 私は、現役の保育士・幼稚園教師と研修やお話しをさせていただく機会がよくあります。
保育士になった経緯や環境によって異なりますが、時々、(プロ意識に欠けているのでは・・・)と感じる保育士の方がいらっしゃることも否めません。

カリキュラムは、目的が大切

例えば、自園の保育カリキュラムの一つ一つにどのような目標や目的があっての活動なのかが、理解されていないことがあります。

保育士は、決まったカリキュラム(月案・週案など)をこなすことが仕事なのではありません
それらのカリキュラムは、方法であって、それをすることが目標ではありません
保育士の仕事は、保育理念を実現するために活動を通して、子どもたちの心身の成長の促すことです。

具体的な例をご紹介しましょう。
ある研修で一人の先生から、「一斉保育(朝のお集まりなど・・)で座っていられない子がいます。どうすればいいでしょうか?」と、尋ねられました。(9月くらいのことです)

私は、「なぜ、座っていられないと思いますか?」と聞いたのですが、「わかりません。落ち着きがないのかな?」との答えでした。

そこで、参加者に、「朝のお集まり」の目的は何でしょうか?と尋ねてみました。
すると、別の保育園で仕事をされる先生から、このような回答があがりました。

*出席を取りながら、子どもたちの様子を見ることがあります
*一日の始まりに気持ちを合わせる意味もあると思います

「朝のお集まり」をすることが目的ではなく、何のためにするのかが大切だと考えると、
一斉保育で座っていられないことが問題なのではなくなります。

そして、先生は、その子が一緒に「朝のお集まり」に参加するためには、どんな言葉がけや方法で促すことが良いのかを考え、行っていくことが大切になります。

ちなみに、その後に参加された先生方から、
「お名前を呼ぶ(出席を取る)よ!誰が一番、元気かな?」、
「先生、みんなのお顔見て、元気出したいな~。みんなのパワー、ちょうだい!」、
「●●組さん、今日もみんなで仲良く過ごせるように、エイ・エイ。オーするよ!」
と言葉がけしてみては?など、いろいろな提案をあげてもらいました。

このような、言葉がけによる促しを、発達心理学、教育心理学などで学んだことを実務に取り入れていくことが、専門性なのです。

年齢別発達を知ること

また、この時の研修では、「気になる(問題と思われる)子どもの行動」をテーマの一つに掲げていたこともあり、このような相談も受けました。

「1歳児を担当していますが、遊具の取り合いで手が出る、噛もうする子どもはどうしたらいいでしょうか。」
何気ない質問ですが、発達を知っていれば、遊具などの取り合いで手が出てしまう、嚙もうとすることもある という行動は、1歳児クラスではありうることだとわかると思います。

そこを問題視するのではなく、それをお互いが傷つけ合わないように保育士が間に入って、言葉がけをしながら、遊具を分け合って使う(共有は難しい年齢です)ことを経験させ、学ばせていくことが保育士の仕事です。

取り合いを禁止する、噛もうとしたことを叱ることが保育士の仕事ではなく、1歳児にとっては、取り合う経験が他の子どもがいることを意識する(相手も意思を持っているということを知る)時期なのだということをふまえて、集団の中での過ごし方を経験させるべく保育計画をたて、実行することが保育士の専門性です。

そして、万が一、思い通りにならずに噛みついてしまった場合の、子どもへの対応、保護者(噛まれた側、噛んだ側双方)への対応をクラス(または園)で決めておくことも大切であり、もし、対応を知らない場合は、確認することもプロとしてするべきことでもあります。

保育観を持っていますか?


 私は、元保育士です。短期大学の保育科を卒業して、保育士になりました。
大学・短期大学(専門学校も)の保育科は、基本的に学科としては、概ね同じことを教えるのですが、カラーと言いますか、特徴が多少異なります。
理論や子どもの発達心理と言った知識と保育士としてのベース作りに力を入れている大学、実践的、例えば「絵を描く」「折り紙の作り方をできるだけ知っておく」などに力を入れている大学など、様々です。

私自身は、どちらかと言うと前者の「理論や発達・心理学」的な知識を重視した短期大学を卒業しました。
したがって、学生時代の実習でも、理論学習と同時に体験学習をするという目標が掲げられていたため、常に、保育士と子どもたちとの関わり方、言葉がけ、心の動き、個と集団の捉え方など、発達的、心理的な部分の観察・検証を、体験実習を通してして学ばせていただきました。
そのような保育を学んできたことで、自分なりの保育観を持つが非常に大切だと思ってきました。

保育観とは、簡単に言うと、どんな保育をしたいかということ。
保育に対する自分の考えや信念というところでしょうか。

保育士として、経験を積むにつれて保育観の幅も広がったり、場合によっては変化したりすると思います。
もちろん、保育業界で働く前は、自分の保育観は、定かではないこともあるでしょう。
保育の現場で、子どもたちに接することで見つけることもあると思います。
しかし、どんな小さな保育観であっても、保育観をもって子どもに接する保育士(幼稚園教師も)は、子どもへの言葉がけも違います
そして、保育観を持つことによって、自園での保育理念、カリキュラムの目的を意識し、目的を達成するために保育士の自分はどうする(ある)べきか、を考えられるようになるものです。

保育・教育を通して、20年後(成人という意味での)、どんな大人になっていてほしいのか
子どもたちに何を伝えていきたいのかを保育士・幼稚園教師が「保育観」をもって日々、子どもたちに接していくことが、保育のプロとしての仕事なのです。

保育のプロフェッショナルになる


 保育園では、基本的に厚生労働省の「保育所保育指針」に基づいて運営されていますが、大きな目的としては、生活習慣(衣食住)の確立、社会性を育てるなど、自立に関することが柱になっています。
先述したように、保育士は、保護者の代わりに乳幼児の発達段階に合った「育ち(身体的にも、精神的にも」の介助をしながら、人生の初めの6年間(0歳から入園してた場合)の心身の成長の育ちに携わる存在なのです。

そして、「保育」には、このような「人間形成」の面だけでなく、学齢に応じて、

言語・・・聞く→声に出す→語彙を増やす→表現する→伝える
環境・・・見る→感じる(適応する)→知る→考える
表現・・・自分の中にある感情を言葉や行動だけでなく、「物を介して(芸術・音楽など)」表す

などを経験させながら、子ども一人一人の興味や関心、可能性を引き出したり、右脳・左脳を働かせる活動を行ったりする教育的観点もカリキュラムに盛り込まれています。
このように考えると、保育の仕事は、すごいことだと思いませんか!

心身の発達に伴った、心と身体を成長させるための教育を行う教育者なのです。
乳幼児教育のプロフェッショナルですよね!

そして、保育・保育士の認識を変えていくことが保育業界全体に必要なのではと思います。
保育士である私たちが、教育のプロフェッショナルであることを認識し、子どもたちの未来への成長に大きな役割を果たしていることを誇りに思ってまいりましょう!

もっと詳しく、「発達と言葉がけの重要性」や「安全管理と安全教育について」学びたい方は、
グループセミナーや個人セミナーを承っております。 
また、2月、3月は、「春の保育セミナー」をご案内しております。
下記、ホームページよりご連絡ください。

クーミンのブログはこちら
≫『言葉が心を育てる…保育・教育ティーチャーサポーターの思う”こころ育て”』

クーミンは保育者向けのセミナーなども行っています。
≫『K.Sティーチャーズマインドサポート』

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この記事を書いた人

クーミン
K.Sティーチャーズマインドサポートを主宰。元保育士、認証保育園園長としての経験を活かし、保育サービス企業や派遣会社の保育士研修、保育士個人向けのカウンセリングなどを行っています。保育士の皆さんが自分の保育観を持てるように、そしてコミュニケーション力アップにもフォーカスした保育のヒントをご紹介させていただきます。→ウェブサイトはこちら
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