ほいくらいふ >  保育参観・保護者面談の心構え・事前確認のポイント

保育参観・保護者面談の心構え・事前確認のポイント

学びとキャリア

クーミンクーミン

294

こんにちは、クーミンこと眞田 久美(さなだ くみ)です。
保育士、園長を経て、保育サービス企業にてスーパーバイザーや教務関連業務や研修を行っておりました。現在は、フリーランスで保育士向けの研修やカウンセリングなどを行っています。

連休も終わり、通常の保育が戻ってきますね。新入園児や新年少児の中には、少し4月の状態に戻ってしまう子どもたちもいるかもしれませんが、焦らず、5月いっぱいかけるくらいのつもりで、徐々に連休前の様子に戻れば良いと思います。

さて、今回のテーマは、「保育参観・保護者面談の心構え」。
多くの保育園や幼稚園では、6月の、子どもたちが落ち着いた頃に保育参観や保護者面談を予定していることと思います。
そこで、保育参観や保護者面談に備えての事前確認や準備のポイントをご紹介します。

そもそも保育参観はなぜ行うの?

保育参観の目的には主に次のようなものが挙げられます。

保護者の方に、

園での生活を見てもらう
 ⇒保育園においての基本的な生活、時間のながれ、活動を知っていただくこと
集団(先生やお友だち)での関わりを見てもらう
 ⇒家族以外の人、つまり先生やお友だちとの集団生活の中で、自分の子どもがどのようにすごし、関わっているかを見ていただくこと
園の施設・設備、環境を見てもらう
⇒子どもたちが生活をしている中での園の設備や環境を見ていただくこと

保育参観の最大の目的

そして、その最大の目的は、保護者の方に安心して預けていただくことだと私は思います。
我が子を預ける保育園が、どのような施設設備で、どのように過ごし、どのようにそこにいる人と関わっていくのかを見ていただき、安心していただく機会だと思います。

したがって、特別なことをする必要はありません。いつも通りの姿を見ていただければ良いのです。
しかしながら、見ていただく保護者の方々により良い様子を見ていただきたいと思ってしまうことも少なからずあるもの。
なぜなら、子どもの様子=先生や園の評価 と思われてしまうことが多いのです。
そこで、つい保育参観向けにいつも以上に張り切ってしまい、先生がいつも以上に緊張してしまうことで、子どもがいつも通りに動いてくれない・・と余計焦ったりしてしまいます。

保育参観の目的を意識する

そのような状況にならないためにも、私は、先生方が意識を変えることで保育参観が楽しいものに変わると考えています。
まず、保育参観の意味を下記のように認識してみましょう。(6月の開催の場合)

自身の保育園は安心して過ごせる場であることを知ってもらう
 ⇒日々の衛生管理、安全管理が行われていれば問題のないことですが、今一度、設備を確認し、壊れている箇所、備品、遊具はないか、掃除はなされているか、子どもたちが触るものは汚れていないかを確認しておくことが大事です。

そして、普段の送り迎えでは見る時間がない場所、例えば、給食の献立や献立見本を掲示している場所や、緊急時の避難場所・避難経路などを掲示した場所などを改めて見ていただくなどの機会にしても良いでしょう。

家では見られない小さな社会での子どもの姿を見てもらう
 ⇒家で過ごしている姿と、集団の中の一人として過ごしている姿は異なるものです。
例えば、生活習慣において、家ではできないことが集団の中ではできていたり、家族以外の人(先生やお友だち)と遊ぶ中で親に見せている顔と違う表情を見せたりするもの、などと保護者に見ていただきたい点を予め伝えておくことでも良いでしょう。
1年を一緒に過ごす子どもたち、その親御さんたちと気持ちを共有する機会にしてもらう
⇒クラスの子どもたち、親御さんたちとの顔合わせという機会でもありますが、保育園の場合、保育士はシフト勤務のため、担任の保育士が送り迎えの際に顔を合わせられないこともあります。したがって、保育参観などで改めて担任の保育士と子どもの係わりや、子どもの様子を聞ける機会でもあるのです。

上記のことをふまえて、クラスで役割を決めたり、当日の主活動を決めたりしてみましょう。

保育参観で見ていただく育ちの場としての保育園

連休が明けて、日常のリズムに戻る頃、保育参観を通して、保育士自身も今一度、担任及び職員全体がコミュニケーションをはかる機会にもなります。
園の設備を見直す、タイムスケジュールを見直す、子どもたちの対応を見直す、など、この機会に改善すべき点があれば、改善することができます。

保育園児にとって、保育園は一日の大半を過ごす場所です。つまり、保育園は、子どもの育ちの場なのです。保育参観はその成長を見ていただく貴重な機会でもあり、育ちの場の環境を見直す機会でもあるのです。

保護者面談

そして、同じ頃に保護者面談を予定している保育園もあると思います。
保育参観は平日の午前中に設定する場合が多く、お仕事の都合上、なかなか参加できない保護者の方が多い園では、普段の保育園での子どもの様子を伝える機会を保護者面談という方法で、行う場合もあります。

保護者面談の目的

前述したように、保護者面談では、園での子どもの様子を保護者に伝えるという目的の他、下記のような目的もあります。

家での子どもの様子を伺う
⇒特に新入園児や乳児クラスから進級した年少児にとって、非常に重要な確認事項になります。 母子分離、生活リズムの変化、集団生活でのストレスなどで、これまでなかったようなことが家で起こっていることもあります。 
その状況を保護者の方に話していただくことで、子どもの不安はもとより、先ずは保護者、特にお母さんの不安を解消することが保護者面談の目的でもあります。
園と家庭との保育に対する思いや考えを共有する
⇒①での保護者の思い(不安を含む)や考えを園と家庭で共有し、個々の子どもに対する保育の方向性を確認することです。
例えば、乳児クラスであれば、トイレトレーニングの方法、お箸を使う時期、歯磨きの仕方など、家ではどのように考えているのか、行っているのか、園ではどのように進めるかなどを共有し、一緒に進めていくという認識、意思確認をします。

保護者面談で意識すること

私も、保育士時代、施設長時代も含めると数え切れないほど、保護者面談を行ってきました。
その長年の経験で、自ら意識してきたこと、また後輩や雇用している先生方に伝えてきたことをお伝えしたいと思います。

保護者面談では、下記のことを意識してみましょう。

子どもを一緒に育てているという意識
 ⇒保護者が保育園任せになることを避け、また保育園が保護者を偏見的な見方をしないためにも必要なことです。 子どもにとっては、家庭での家族、保育園での家族が同じ方向性で関わっていくことで、安心して成長していきます。 もちろん、人間ですから、子育て、保育(教育)において欠ける点もあるでしょう。しかし、欠ける点を、どちらかが補えることができれば良いと思います。
特に保護者は、子どもを預けるという時点で不安です。
保育士の「一緒に、成長を見守っていきましょう」という一言、その言葉に裏付けされた日々の保育を報告することで、信頼関係が強くなります。
できるだけプラスの言葉・出来事を選んで伝える
⇒言葉選びの基本です。これは、潜在意識にもつながるのですが、①の一緒に育てる意識を持ち、保護者・保育園の双方が気持ちの共有をすることで、潜在意識もプラス方向に変化します。すると、子どもの見方も変わります。
もちろん、子育て・保育(教育)では、何でもうまくいくとは限りません。良いことばかりではありません。しかし、そのことを、ダメ・悪い・いけない・迷惑・おかしい等で、一刀両断するのでなく、大切なことは、そのことで何を学んだ(学んでいる)のかということを伝えること。
それを意識して伝えることで、印象がプラスに変わるのです。
聞く姿勢が8割
⇒保護者の思いを聴くことを意識することです。冒頭で「保護者面談では保育園での様子を報告すること」とお話ししましたが、その時間より大事なことは、今の保護者の思いを聴くことです。
人は、話を聞いてもらうことで自分を認めてもらえているという気持ちが生まれます。保護者にとって、子どもを預けるということは少なからず罪悪感をもってしまうものです。
その罪悪感が、不安な思いだったり、何かと誰か(何か)のせいにしたり、愚痴になったり、不信感になったりするものです。それを吐き出す場所になってもらうことも必要なのです。

保護者面談で「お母さん、ご心配なことあったら今、話していただいて大丈夫ですよ」という一言や、保護者が(大変・・、大変だった・・)と思っていることに「それは、お母さん、大変でしたね」、「頑張ったのですね」というような、思いに共感する一言で、これまで不安だったことを一気に話されたお母さまがおりました。
その時から、保護者面談以外でも、できるだけ保護者の方のお声を直で聞く時間を持つようしたものです。

保育参観や保護者面談は、信頼関係を作る重要なファクター

このように、保育参観や保護者面談は、子どもたちの様子を伝える場としての機会だけでなく、むしろ、園と保護者との信頼関係を築く機会なのです。
子どもの成長を見ていただくということは、周囲の大人のあり方を確認する場もあり、社会全体で子どもを育てる・見守るという基盤を作っていくのです。

これから保育参観や保護者面談を予定されている保育園、保育士の皆さん、ぜひ、保護者の方と信頼関係を築く絶好の機会として、意味のある行事にしてくださいね。

保育参観や保護者面談など、大人同士のコミュケーション方法を知りたい方へ
クーミンは保育者向けのセミナーなども行っています。
詳しくは、ホームページをご参照ください。
《ホームーページはこちら》

こころ育てのブログはこちら
《ブログはこちら》

スポンサーリンク

関連する記事


新着一覧

ライター記事一覧

関連するキーワード

コメント

コメントをどうぞ

この記事を書いた人

クーミン
K.Sティーチャーズマインドサポートを主宰。元保育士、認証保育園園長としての経験を活かし、保育サービス企業や派遣会社の保育士研修、保育士個人向けのカウンセリングなどを行っています。保育士の皆さんが自分の保育観を持てるように、そしてコミュニケーション力アップにもフォーカスした保育のヒントをご紹介させていただきます。→ウェブサイトはこちら
あそび 行事・催し物 コミュニケーション 学びとキャリア その他
/
/