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子どもの癇癪(かんしゃく)の意味~保育園でどうかかわる?~

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私は注意欠陥多動性障害(ADHD)、アスペルガー症候群、学習障害の当事者である詫磨一紫(たくまいっし)と申します。前回の記事では子どもの感覚過敏についてお伝えしました。

前回の記事はこちら↓
保育の中で”感覚過敏”の子どもたちとどうかかわる?

今回は、感覚過敏と切り離せない”癇癪”について、発達障害の当事者目線でお伝えいたします。

癇癪とは?

癇癪意味 保育園

癇癪とは激しく泣き叫んだり、暴れたり、床にひっくり返ったりするなど激しい感情の爆発のことをいいます。筆者はその場で泣き叫ぶといった行動をよく起こしていました。思い通りにならない、自分の感情をうまく伝えられないもどかしさで、どうにもならないことがつらくて仕方がなかったです。

癇癪を起す原因とは?

癇癪意味 ADHD

注意欠陥多動性障害(ADHD)の中でも不注意優先型ADHD(注1)の筆者は母曰く「育てやすい子どもだった」とのことですが、癇癪を起こすこともありました。

たとえば筆者は、情報の波にさらされて疲れ切ってしまっているのにまだ親の買い物が終わらないときなど、癇癪を起しておりました。癇癪を起こすと母はのんきに調子よく応対して、自分が癇癪を起こしているのが馬鹿らしくなったものです。

癇癪を起こす主な原因としては、
・自分の思い通りにならない
・自分の気持ちをうまく伝えられない
・感覚過敏などで疲れきっている
などがあり、その原因はさまざまです。

注1:ADHDには不注意、多動性、衝動性と3つの症状の特徴があり、その特徴のあらわれ方の違いから「多動性-衝動性優勢型」「不注意優勢型」「混合型」の3種類のタイプに分けられます。不注意優先型ADHDは、ぼーっとしていたり忘れ物が多かったりする特徴があります。

自分のつらさをわかってほしい。子どもにとって自分の置かれている状況のつらさは相当なものです。痛みや苦痛に慣れていないのですから当然なのです。

子どもが癇癪を起した時の保育士のかかわり方

癇癪意味 保育士かかわり方

まず突き放すのはやめて、話をよく聞いてあげてください。突き放すとわかってもらいたい気持ちから余計に癇癪を起こします。感覚過敏が原因だとすれば「疲れた」ということが多いかもしれません。筆者もよく「疲れた」と親に訴えていました。

聴覚過敏がある自分は大人になった今でも長時間外出することが困難です。家族サービスと思って出かけた先で子どもがぐったりしてしまうこともあるでしょう。

音の洪水とでも言いましょうか、情報の波にさらされて耳が痛くて仕方ありません。他にもたくさんの人がいると情報の取捨選択ができず、うまく歩けなかったり人にぶつかったりして体力を消耗します。発達障害を持つ子どもにとって、買い物は楽しいと同時にとてもつらいものです。

待ちきれずに癇癪を起した時は?

他にも自分が何かしらの作業をしていたとしましょう。待ちきれず癇癪を起こされたときは「あと何分で終わるよ」「あとこれをするだけだよ」と何をしているのかを見せて、具体的な時間を教えてあげることで「じゃあもう少しだけ我慢しよう」と思えるようにもなります。

「○○が欲しい!」と癇癪を起した時は?

あれがほしい、これがほしいという子どもの癇癪には意識をずらしてあげることもよいでしょう。発達障害の子どもはこだわりが強いので、意識を意図的にずらすことは困難ですが、カーテンにくるむなど一人の時間を与えて落ち着かせることも必要です。

子ども同士のおもちゃの取り合いなども根気よく話を聞いて、ダメなものはダメと教えることも大切です。先に述べたように、一人の時間を与えることで落ち着くこともあります。そうすることで子どもは自分の考えを整理する時間ができ、自然と何がダメなのか考えるようになります。

癇癪を起してもイライラしないために

私の母は発達障害を持つ子どもの母親であると同時に、元保育士です。母は癇癪を持つ子どもに特別扱いはしなくてよいけど、とにかく気にかけてあげることが重要だと言っていました。

よく話しかける、癇癪を起したら気をそらしてあげるなど、癇癪を起こす子どもは大変ですが根気強く応対しましょう。応対して癇癪がおさまればほめてあげることもよいでしょう。ほめたあとは自分もいったん休憩しましょうね。

ここで忘れてはならないのは癇癪を起こす子どもは多いですが、自然と治まってくることも多いということです。発達障害をもっていてもいなくても、癇癪は子どもが必ずといっていいほど通る道。対応は大変ですが成長の過程だと思って根気よく対処しましょう。

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